Adobe Commerceでビジネスを成長 3つの事例を紹介
高橋氏は、Adobe Commerceの導入事例として3つのブランドを紹介した。ひとつめは、Adobe Senseiを活用したレコメンデーションで差別化したショッピング体験を提供するアクセサリーブランド「Catbird」の事例だ。
Catbirdは、若年層をターゲット顧客としたブランドである。デジタルに精通した顧客に対してエレガントで魅力的なコマース体験を提供する必要があったが、それまで活用していたレコメンドエンジンは、ECサイトのパフォーマンスに悪影響を与えており、課題に感じていたと言う。
そこで、Adobe Senseiを活用した商品レコメンドへの切り替えを実施。わずか数時間で作業が完了した上、ECサイトへの負荷も減り、ヘッドレスアーキテクチャを用いた、オムニチャネルでのショッピング体験提供を実現することにも成功した。なお、同ブランドではトップページと商品詳細ページに売れ筋とセグメントごとの商品レコメンデーションを導入し、売上高を前年比1,500%に、モバイルでの購入も63%増加させている。
ふたつめの事例は、フットウェアやアクセサリーを扱い、世界で3,000以上の販売拠点を持つALDOグループである。同社は長年、複数の国の顧客にパーソナライズされたオムニチャネル体験やプロモーション、ローカライズされた体験を提供できていないという課題を抱えていたが、Adobe Commerce導入により、ヘッドレスアーキテクチャ、IoT、二次元コード活用を実現し、BOPISを実現している。
高橋氏は、ここで動画を用いて同社の一連のショッピング体験に近い内容を紹介。実店舗でスマートフォンアプリを活用して製品の二次元コードを読み取ると商品情報が表出し、製品に合ったほかの商品のレコメンドを見ることができたり、欲しい商品が店頭にない場合はアプリ内で取り寄せたりといったことが可能になっている。こうした結果、売上は2倍に、TCO(Total Cost of Ownership)の15%削減に成功。これらのサービス構築は、わずか6週間で成し遂げている。
3つめに紹介された事例は、アメリカを代表するチーク材のアウトドア家具メーカー「Country Casual Teak」だ。Adobe Commerceの構築に特化したウェブ制作会社Scandiwebの協力を仰ぎ、VRショールームを実現。テラスを三次元で表現し、移動する様子を動画でデモンストレーションしている。
同社はさらに、Adobe Commerceを活用してエラー率やコードの問題を減らしながら効率化を図り、コンバージョン率を18%、売上を20%、平均注文金額を10%上げることに成功した。