サステナビリティへの感度向上やSNSでの購買など、環境の変化にも注目を
次に小林氏が挙げたトレンドは、「サステナブルな取り組み」だ。SDGsの広がりにより顧客の関心も上昇、リコマース、リバースコマースなどが浸透し、古着も一般化しつつある。すでに海外では、売れ残り商品を廃棄せずにアウトレットブランドとして安価に提供したり、レンタルなど新たな活用法を見出したりと資産化が進んでいると言う。
日本でもコロナ禍を機にサステナブルに対する注目度はアップしており、実際に取り組みを進める企業・ブランドも増えている。小林氏は、「2021年から2022年にかけて、日本でも広く浸透していくのではないか」と予測する。
技術の進歩により、外部のプラットフォームを活用する企業が増える中で意識すべきものとして、小林氏は「ボイスコマース」と「ソーシャルショッピング」を挙げた。アメリカではすでに3人にひとりが音声アシスタントやスマートスピーカーによる購買を経験しており、アメリカとイギリスでは2022年までにボイスコマース経由の売上が400億ドル以上になると予想されている。
「SNSも近年購入ができるチャネルへと進化しつつあり、FacebookとInstagramでは約10%、Pinterestにおいては約50%の人が欲しい商品を探す目的で閲覧しているという調査結果も出ています。このようなニーズが高まる中で、各SNSも購買につながる機能や仕組みを続々とリリースしています。SNSにおける施策展開を考え直す時期に来ていると言えるでしょう」(小林氏)
小林氏は、最適なタイミングで最適な価値提供を行う「ダイナミックプライシングの採用」について語った上で、OMOの実践にあたり配慮すべきポイントの最後に「増加する対応言語」について解説を行った。世界の主要150サイトのサポート言語数は平均33。近年で倍以上に増やした企業も存在すると言う。しかし、日本のWebサイトにおいて多言語化はほとんど行われておらず、「いわば多言語化後進国であるのが現状」と小林氏は語る。
「多くのユーザーは母国語で情報を入手したいと考えており、多国籍・マルチリンガルな人が多い欧州ですら、42%が『母国語以外のECサイトで商品を購入したことがない』と答えています。インターネットユーザーのうち、日本人が占める割合はわずか3%です。今後人口が減少してこの比率も下がる中で、多言語化には非常に多くの可能性が残されていると言えます。非英語圏の人口増加にも注目が集まる今、対応言語を増やすことでECの売上を大きく飛躍させることも夢ではありません」(小林氏)
新たな価値創造が求められる時代において、先陣を切って外国人対応を行う企業・ブランドの事例として、小林氏はオルビスと資生堂ジャパンの取り組みを紹介。「ぜひ海外の最新情報や取り組みに興味を持った人は、ご相談ください」と語り、セッションを終えた。
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