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「まず自分たちでやってみる」姿勢がブランドを築く ぬま田海苔のD2C-ECサイトに込められた思い

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2020/03/18 07:00

 「初摘み海苔専門ブランド」のぬま田海苔は、ウェブと実店舗を通じて海苔の魅力をストイックに発信し続けている。世代や国境を越えて海苔を買ってもらうための工夫とは。ECのブランディングで知られるフラクタの河野さんが、ぬま田海苔の4代目当主を務める沼田晶一朗さんと、ぬま田海苔のブランド運営を支援するZokeiの上野華子さんに話を聞きました。

ウェブで海苔の魅力を伝えるには?ぬま田海苔の取り組みを聞く

河野(フラクタ) まずは、ぬま田海苔についてご紹介ください。

沼田(ぬま田海苔) 『ぬま田海苔』は、「初摘み海苔」という海の栄養が豊富な収穫1回目の海苔を専門に販売しているブランドです。1937年に私の祖父が川崎で創業した海苔と鰹節の店「沼田治雄商店」が、ぬま田海苔のルーツです。沼田治雄商店では川崎の「大師のり」を扱っていましたが、漁場の閉鎖にともない大師のりに代わる新たな名品を探した結果、有明海産の初摘み海苔にたどり着きました。初摘み海苔の中でも1%に満たない等級の、この希少でおいしい海苔をひとりでも多くの人に食べていただきたいと思い、2017年からウェブでの販売を開始しました。

河野 沼田さんが4代目当主に就任してから、どんなことを意識して事業に取り組んできましたか?

沼田 海苔愛を伝えるという姿勢は貫きながら、若い方や海外の方など幅広い層に受け入れてもらえるよう、伝えかたを変えていきました。たとえば、産地にとどまらず漁場や等級にも注目した海苔のシングルオリジン提案を行っています。私の知る限りですが、ほかにはあまり見ない独特の取り組みだと思います。また、店頭での試食や食べ比べセットのEC販売など、お客様ごとの好みや用途に適う海苔を気軽に選んでもらえる機会を用意しました。

写真左からZokei 上野華子さん、ぬま田海苔 沼田晶一朗さん、フラクタ 河野貴伸さん

河野 お店を継ぐ以前は17年間アパレル企業にお勤めだったそうですが、海苔販売を経験する前と後でお客様に対する印象は変化しましたか?

沼田 若いお客様の中には「生まれて初めて海苔を買った」とおっしゃる方もいらっしゃいます。世代によっては、海苔を購入したり贈ったりするのは馴染みが薄いことなのだと思い知らされました。一方で、海外の方の反応は予想以上に大きかったです。海外では海苔を食べる習慣がないため、はじめは敬遠されがちですが、店舗で実際に食べ比べていただくと「おいしい」「イメージしていた味と違う」と喜んでいただけます。海苔は和食や寿司の食材だというイメージが強いようですが、チーズやバターなどとのペアリングも楽しんでいただけるので、そのような提案も響いていると思います。

河野 ぬま田海苔さんは合羽橋にある実店舗より先にECサイトをオープンしていますよね。思い切った決断に不安や懸念はなかったのでしょうか?

上野(Zokei) 正直な話、海苔がウェブで売れるのかという不安はありました。海苔そのものを購入した経験のない方も多い中、知らない海苔屋の海苔をいきなりウェブで買っていただくのは相当ハードルが高い。まずは、どうすればぬま田海苔を知ってもらえるかを考えました。

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