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【ハイブリッド開催】ECzine Day 2025 Winter

2025年2月4日(火)13:00~18:45

ECホットトピックス(AD)

伸びる中小・地方ECの共通点 リソース・情報不足の壁を乗り越え事業拡大するために必要な要素とは

 販路拡大のためにEC事業に参入したい、もしくは既にEC販売を行っている中小・地方事業者は多いだろう。一方で、リソースを捻出できずなかなか取り組めないケースも存在する。また、地方事業者の場合は、首都圏と比べてEC運営やマーケティングのトレンドを知る機会が少ないのも課題の一つだ。こうした壁を乗り越え、新たな収益の柱を確立するには何が必要なのか。GMOペパボ株式会社 執行役員/EC事業部 部長 寺井秀明氏、ECグループ マネージャー 太田優氏が、過去20年にわたるECサイト構築サービスの提供実績から発見した伸びるEC事業者の特徴と近年の業界トレンドを語った。

過去の教訓がユーザーを支える武器に 法人が選ぶサービスへの進化

 昨今、多くの人が当たり前のようにECサイトで買い物をするようになった。この数年で、自社ECサイトの開設や運営を支援するサービスは増加。今まで一部の実店舗のみで商品を販売していた中小・地方事業者が、EC販売を開始する事例も見られる。しかし、20年以上前の2000年頃を振り返るとどうだろうか。

 当時、オンライン上での商品販売といえば、Amazonや楽天市場といったECモールへの出品を真っ先に思い浮かべる人が少なくなかった。そんな中、寺井氏は「早い段階で自社ECサイトの需要の高まりに気付いた」と語る。

GMOペパボは、2001年からウェブサイトを運営できるサービス『ロリポップ!レンタルサーバー byGMOペパボ』を提供していますが、サービス開始後、徐々にウェブサイトに商品情報を掲載するユーザーが現れたのです。そこで、当社は2005年2月に比較的容易に自社ECサイトの運営が始められる『カラーミーショップ byGMOペパボ』をスタートしました」(寺井氏)

 初期の「カラーミーショップ byGMOペパボ」は、自身の作品を販売するなど、表現活動の一環として活用する個人ユーザーの割合が多かった。それが近年では、新規ユーザーの7割以上が法人となり、個人事業主のみならず、従業員規模が大きい事業者にも選ばれるサービスへと進化したという。

「中には、『カラーミーショップ byGMOペパボ』に対して『法人に必要な機能が備わっていない』というイメージをいまだに持っている人がいます。しかし実際には、サービスの提供開始当初から活用している個人ユーザーの事業が成長し法人化するケースも多く、法人化後も『カラーミーショップ byGMOペパボ』でEC運営を継続するユーザーは珍しくありません。当社がこれまで蓄積してきた機能やノウハウは、法人ユーザーのEC運営でも十分に効果を発揮しています。たとえば、BtoB取引に対応した卸販売、複数アカウントでEC運営が可能な副管理者設定などがEC事業の成長を支える基盤となっています」(寺井氏)

GMOペパボ株式会社 執行役員/EC事業部 部長 寺井秀明氏
GMOペパボ株式会社 執行役員/EC事業部 部長 寺井秀明氏

 かつては、注文が集中するタイミングで一時的にサーバーへの負荷が高くなり、自社ECサイトが開きにくくなるケースもあったカラーミーショップ byGMOペパボ。サービスの提供開始後、段階的にインフラの強化も行ってきた

「ユーザーの事業拡大にあわせて、必要な機能を拡充してきました。特にEC市場の成長とともに、2010年以降はトラフィック増加に対応するためサーバー構成の最適化やクラウド技術の導入などを実施しています。これにより、EC運営の安定性が向上しました。

 コロナ禍による影響でEC需要が急速に拡大した2020年以降、ECサイトには高負荷に耐えられるキャパシティがより求められるようになりました。こうした背景を受けて、2021年からは大規模なインフラ投資も行っています。サーバースペックの強化や負荷分散技術をさらに改善し、大量のトラフィックにも耐えられる環境が整いました。今では、大規模セールや一時的なアクセス増加の際にも、安定したEC運営が可能です」(寺井氏)

急成長が将来的な売上停滞を招く可能性 プロのノウハウを取り入れるには

 同サービスのユーザー層が大きく広がったタイミングが二つある。一つ目が、2013年のAPI公開だ。これにより、単に自社ECサイトを構築するだけでなく、他社が提供するEC支援ツールとの連携を実現。売上を伸ばすためのマーケティング施策を実行できる環境が整った。

 そして、2016年に行われた決済の拡充が二つ目のターニングポイントとなった。元々用意されていた代引きやクレジットカード決済、コンビニ支払い、後払いに加えて、複数の電子決済を導入。購入直前での離脱を防げるように、多様な需要をカバーする仕組みが加わった。対応サービスは徐々に増えており、「Amazon Pay」「PayPay」など様々な決済が選択可能となっている。

 こうしたアップデートを続ける中で、寺井氏は「個人から法人へ成長する上での注意点を見つけた」と話す。

「事業規模の拡大には、受注量の増加がつきものです。大量の注文を処理するためのオペレーション業務も増えます。既存リソースや一時的な業務委託だけでは事業を回せなくなるケースが多く、売上をさらに上げるためのサイト改善に工数が割けないことから事業成長が停滞する可能性もあります」(寺井氏)

 そこで生まれたのが、ユーザーが自社ECサイト運営のプロに相談できる新たなプランだ。

「現在、ECサイトの制作会社と提携し、ユーザーのリクエストに応じて最適な依頼先を紹介する『制作代行サービス』を提供しています。また、2023年には『プレミアムプラン』の提供も開始しました。施策の提案やアクセス解析のレポーティングといったサポートを行う『ECアドバイザー』が、ユーザーのEC運営に伴走するプランです。EC事業を始めたばかりのユーザーは、まず認知の獲得に苦戦するケースが多いため、ECアドバイザーが集客方法を提案するなど伴走型の支援を行っています」(太田氏)

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販路を拡大した二つの事例 売上増の理由は○○

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ECzine編集部(イーシージンヘンシュウブ)

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提供:GMOペパボ株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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