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ECzine Day 2024 Autumn

2024年8月27日(火)10:00~19:15

ECホットトピックス

BtoB販売のEC化でCX・生産性向上を実現 フルコア・サントリーがSAP導入を決めたわけ


 オーストラリアとニュージーランドの2国でビジネスを展開する飲料メーカー フルコア・サントリー。同社は「SAP Commerce Cloud」と「SAP Sales Cloud」を用いて、BtoB EC販売のフロー構築と営業活動の効率化を成功させたと言う。従来型の営業と小売のコミュニケーションフローの変革に、戸惑いや反発などは起きなかったのか。ソリューション導入・推進を行った、バリューストリームマネージャーのフェルナンド・バッタリア氏にお話を聞いた。

時代に追いつき、競合より一歩先を行くため決めたSAP導入

フルコア・サントリー バリューストリームマネージャー フェルナンド・バッタリア氏

――まずは、なぜSAP Commerce CloudとSAP Sales Cloudを導入したのか、経緯を教えてください

フルコア・サントリーは、企業としての歴史は長く、オーストラリアとニュージーランドで営業を行っています。ここ10年間、マーケティングの分野でも、CRMの分野でもテクノロジーが急速に進歩するなか、当社は非常に遅れを取っている状況でした。カスタマーエクスペリエンス(CX)については、注力して献身的に取り組んできましたが、テクノロジーの観点での最適化は行えていなかったのです。

そこで、社内のIT部門でこの時代に追いつく必要がある、できれば競合企業よりも先を行く必要があると考えました。競合企業はITツールを使って付加価値提供をすでに行っていましたので、私たちも同じように取り組むべきだと考えたのです。

当社のIT組織は、あまり大きくなく、能力的にもさまざまな制約がありました。細かくデューデリジェンスを行った結果、ふたつの選択肢に行き着いたのです。ひとつはSAPのCXソリューションを使う方法、もうひとつは自社で開発を行う方法です。最終的には、SAPを用いるという結論に至りました。

――SAPを選んだ決め手は?

SAPを選んだ理由は、ふたつあります。ひとつめは、財務や製造の分野ですでにSAPのERPを使っていたこと、もうひとつの理由は、SAPには「out of the box」ですぐに使える豊富な機能が標準搭載されていたことです。それと同等の機能を自社の開発で行うことは難しいだろうと考えました。

また、SAPは私たちの企業では到底実現できないレベルのAI・人工知能や機械学習、自然言語処理などの機能を持っています。私たちが導入を検討した2016年の時点でSAPはすでにこの分野のリーダー的ポジションにいましたし、さらに成長を遂げていました。また、カスタマーエクスペリエンスの分野に非常に注力していたことも理由に挙げられます。

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この記事の著者

ECzine編集部 木原 静香(キハラシズカ)

立教大学現代心理学部映像身体学科卒業後、広告制作会社、不動産情報サイトのコンテンツ編集、人材企業のオウンドメディア編集を経験し、2019年に翔泳社に入社。コマースビジネスに携わる方向けのウェブメディア「ECzine」の編集・企画・運営に携わる。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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