有償版「Magento Commerce」とオープンソースの違い
基準となる年商は?
Magento にはオープンソースだけでなく有償版のMagento Commerce(以下、Commerce)も存在する。そのどちらも設計は同じであるため、ECの機能に大きな違いはない。「多言語・多通貨・マルチサイト」といったMagentoならではのメリットはそのどちらでも享受できるが、管理やマーケティング、プロモーションなどの面で、Commerceのほうが優れている部分もある。たとえばCommerceでは、時間を指定した商品価格などの表示の差し替え、カウントダウンティッカーの表示などの機能が標準搭載されているため、12時になったら通常価格からキャンペーン価格へ変更するといったことに対応できるが、オープンソースのMagentoにそういった機能はない。どちらにも一長一短があるように思うが、Magentoの利点を最大限活かすためには、EC 事業者はどちらを選択すればいいのだろうか。
「今お話ししたような、コンテンツのタイムリーな更新が必要になる場合には、Commerceをお使いいただくのがいいかと思います。規模で言えば、年商1桁億いくかいかないかくらいのECサイトでしたらオープンソースでも十分耐えられると思いますが、2桁億を超えてくる場合にはCommerceを検討していただいたほうがいいかもしれません。先ほど申し上げた130テラ流れているECサイトは、Commerceを使っています。ですが最終的なジャッジとしては、Commerceでなくてはならない強い理由があった場合に、その両方を俎上にのせるのがおすすめです。実際のランニングコストにも関わってくる部分ですので、慎重に検討していただければと思います」