「xross data」で実現したかったのは、カート放棄対策
――今回、マーケティング・オートメーション(以下、MA)特集ということでよろしくお願い致します。
田島(セレクトスクエア、以下SS) MAという言葉も、もうバズワードを超えて定着しましたよね。領域が広すぎてどこまで指すのかわかりませんが、少なくとも我々は「xross data」をCRM的なものとして捉えています。
谷米(ディレクタス、以下Di) 言葉がひとり歩きしていますよね。しかし、言葉の定義よりも重要なことは、何を実現したいかのかです。xross dataはウェブアクセスログの施策への反映に特化した、非常に優れたツールだと私は捉えております。
――xross dataを導入された経緯を教えてください。
田島(SS) 当時、我々がやりたかったことはひとつで、既存のメール配信ツールで行う「カート放棄」対策だけだったんです。「本格的なMAを導入すること」ではなかった。実際に、半年ほど前までは、サイトのデータベースからメーリングリストを作成して、手作業でカート放棄メールを配信していました。それでも、効果があることは目に見えていたので、何とか上手くやれる方法がないかと、頭を悩ませていました。
谷米(Di) MAとは顧客属性データ、購買データ、ウェブアクセスログなど顧客にかかわるさまざまなデータを利用して、メールやウェブサイト、広告などの複数のチャネルを通じたコミュニケーションを自動実行するためのシステムです。
しかし、田島様が現時点で取り組みたかったことは、カート放棄対策であり、ここで結果を出したうえで今後のマーケティング活動を展開していくことをお考えでした。そのためには顧客行動データ(カート放棄)の取得、既存メール配信ツールとの連携、低コストの3要件を満たす必要がありました。機能とコストの面で最適なツールがxross dataだったわけです。
田島(SS) カート放棄対策の相談をしているのに「では、メール配信システムも当社のサービスにリプレースしませんか?」といった提案をくださるベンダーさんもいらっしゃったのですが、正直に申し上げると、そんなご相談はしていませんと(笑)。セランさんは、現在利用しているメール配信システムとの連携を前提に、親身になって話を聞いてくださいました。さらに、カート放棄対策以外の展開もイメージできたので、私には迷いはありませんでした。