SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

ECzine Day(イーシージン・デイ)とは、ECzineが主催するカンファレンス型のイベントです。変化の激しいEC業界、この日にリアルな場にお越しいただくことで、トレンドやトピックスを効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

直近開催のイベントはこちら!

【リアル×オンラインのハイブリッド開催】ECzine Day 2025 October (2025.10.9)

MMOL Holdings河野氏がホットなトピックに迫る! EC×AI活用最前線

AI設計のプロが社内に必須の時代に? 最新のShopify Editionsから探るコマーストレンド

AIが同僚・相棒化することで現場に生まれる4つの変化

 Winter '26 Editionが突きつける変化を、私たちはどう捉えるべきなのでしょうか。抽象的な部分もあるかもしれませんが、現場目線で4つのポイントにまとめてみました。

判断の起点が変わる

 これまでは人間がダッシュボードを見て判断していましたが、これからはAIが先に気づき、提案し、実行候補まで作るようになります。Sidekick Pulseはその象徴です。

購買の入口が変わる

 これまでは、人間が自ら検索してサイトに遷移し、商品ページを見て比較検討するのが当たり前でした。しかし今後、発見の場はAIとの会話の中へと移り、その場でそのまま購入できるようになります。繰り返しになりますが、Agentic Storefrontsがこの方向性を示しています。

検証の敷居が下がる

 これまで、小規模な事業者が行うのは難しいと考えられていたA/Bテストが、誰でもできるものへと変化していきます。これからはAIショッパーを使って事前検証を行い、Rolloutsを使ってスムーズに実運用に乗せる流れが増えるに違いありません。

AIの立ち位置が変わる

 今まで、AIはあくまで“便利ツール枠”と考えていた方も多いかもしれません。しかし、これからは運用の主戦場へと入り込み、まさに“同僚”へと近づいていきます。

 人間だけでEC運用していたこれまでは、部分最適の寄せ集めでもなんとなく成立していたかもしれません。しかし、AIが横串で動き出す時代になった途端に、その場しのぎの運用ではまかり通らなくなります。「データが薄い(適切なデータが収集できていない)」「判断軸が曖昧」「ブランドの思想が整理されていない」━━こうしたほころびが、弱点として可視化されやすいのがAI時代です。ここを解決し、乗り越えていかなければ、AIを最大限に活用することはできません。

 ここまで話を聞いて、こんな問いが出てきた方もいるのではないでしょうか。

「おもしろいですね。で、これ誰がやるんですか?」

 その視点は正しいです。そして、この問いこそが重要であり、本稿の本題にもつながっていきます。

部分最適ではまかり通らないAI推進 これは一体誰の仕事なのか

 最近、私が支援先の方々と話していても一番多い返しはこれです。「いいですね。それは、どの部署が担当すればいいですか?」━━そう質問したくなる気持ちは、理解できます。「Sidekickが賢くなった」「AIとの会話の中でものが売れるようになりそうだ」「既にMCP接続は済ませている」……道具や手段が増える中で重要なのは、単にミッションを一つひとつこなすのではなく、全体設計を行う人の存在です。誰かがこの役割を担わなければ、せっかく便利な仕組みを入れてもうまく回らなかったり、仕組みそのものが破綻してしまいます。

 たとえば、Agentic Storefrontsを使ってAIとの会話内に商品を表出するには、次のような環境整備が必要です。

  • 商品データの粒度を揃える
  • 在庫や価格の整合性を取る
  • 返品・配送について説明をきちんと記載する
  • ブランドの言い回しの統一を図る

 AIとの会話から直接購入ができる世界では、裏側の整合性をきちんと持たせ、間違った情報を提供しないようにしなければなりません。ここで必要になるのが、「AI Commerce Architect」と呼ばれる役割です。

次のページ
エージェント時代のコマースを設計する新たな職種「AI Commerce Architect」とは

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • note
MMOL Holdings河野氏がホットなトピックに迫る! EC×AI活用最前線連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

ミリモルホールディングス株式会社 代表取締役/CAIO 河野貴伸(コウノタカノブ)

 1982年生まれ。東京の下町生まれ、下町育ち。からくり人形師を祖に持つ河野家の十五代目。2000年からフリーランスのCGクリエイター、作曲家、デザイナーとして活動。2013年、ブランディングエージェンシー、株式会社フラクタ創業、代表取締役就任。2020年、上場企業にバイアウト。2024年1月、フラ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事をシェア

ECzine(イーシージン)
https://eczine.jp/article/detail/17792 2026/01/21 07:00

Special Contents

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

ECzine Day(イーシージン・デイ)とは、ECzineが主催するカンファレンス型のイベントです。変化の激しいEC業界、この日にリアルな場にお越しいただくことで、トレンドやトピックスを効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング