2025年9月のアプリ・会員プログラムリニューアル 実施の背景は?
金子(ヤプリ) 年単位の開発を経てでも、「改善したい」と思った理由は何だったのでしょうか。
宮澤(良品計画) 旧アプリの「MUJI passport」は2013年にサービスを開始したもので、既に10年以上が経過していました。会員証機能や「マイル」を軸にしたステージ・ポイント制度、無印良品週間で使えるクーポン発行などで多くの方から支持を集め、会員数1,700万人以上を記録するアプリにまで成長しています。
金子(ヤプリ) 店舗アプリでここまで支持を得るのは、なかなか難しいと思います。「無印良品」というブランドの力を感じますね。
宮澤(良品計画) ただ、第二創業期に掲げた「『人と自然とモノの望ましい関係と心豊かな人間社会』を考えた商品、サービス、店舗、活動を通じて『感じ良い暮らしと社会』の実現に貢献する。」という企業理念を体現するには、既存のマイル制度やアプリの体験では不足があると思ったんです。無印良品とお客様をつなぐことこそできていましたが、社会や人の役に立ったり、地域とより深くつながったりするには、より良い方法があるのではないかと考えました。
また、10年以上運用する中で継ぎ当てるように機能追加や改修をしていたので、バックエンドの使い勝手に課題感があったのも事実です。その両面を解決するため、リニューアルを決めました。
金子(ヤプリ) 「MUJIアプリ」や「MUJI GOOD PROGRAM」のリリースにあたり、最も苦労したのはどのような点でしょうか。
宮澤(良品計画) やはり、ユーザー数が多い=影響範囲が非常に広いため、「以前より使い勝手が悪くなった」といったお申し出が起きないようにしなければならないというプレッシャーは大きかったですね。体験が悪くなったり、リニューアル時にミスが起きたりしたら、店舗運営に影響が及び、スタッフにも迷惑をかけてしまいます。
そういった事態が起きないよう、正確に進めることはもちろんながら、リリースの1年以上前から毎月店長会議に出席し、変更内容の周知や意見を聞きながら度重なる機能修正や改善を行ってきました。また、アプリリニューアルとしては異例かもしれませんが、お客様への周知もリリース4ヵ月前の2025年5月に実施しています。
金子(ヤプリ) やはり「店舗運営に支障をきたさない」は、一番大事にされるポイントですよね。以前、ある店舗アプリの運営担当者とお話しした際も、「店舗のオペレーションを止めるようなことがあってはならない」とおっしゃっていました。
宮澤(良品計画) 利用シーンの多くが店舗である以上、スタッフが「ぜひ使ってください」とおすすめできるアプリであり続けなければなりません。その点は、特に気を配りました。
