株式会社プレイドは、2025年7月24日にリアルカンファレンスイベント「X DIVE 2025」を開催した。

今回が初開催となる同イベントは、「AI時代の価値創造を再定義する」をテーマとして実施。変革のリーダーによる共創的対話から新しい価値を探索する場として、18のセッションが開催された。
「AI共生社会の価値の源泉とは?夢中から生まれるパーパスの力」を主題としたAfternoon Keynoteでは、株式会社マザーハウス 代表取締役 兼 チーフデザイナーの山口絵理子氏、東京大学大学院総合文化研究科 教授の國分功一郎氏、株式会社プレイド STUDIO ZERO 代表の仁科奏氏が登壇。途上国に多くの生産工場を抱え、自身もデザイナーとしてものづくりに携わり続ける山口氏からは、夢中になりながらも経営とデザインを両立させる秘訣や自身の業務におけるAI活用などについて語られた。
山口氏は、デザイン業務では自身の感覚を重視するためAIを活用していないが、市場調査・データ分析・資料作成・出張の行程組みといった経営文脈の業務ではAI活用を進めているという。また、素材活用を効率化するためのパターンの切り出し方をAIと効率化できないか、海外工場で模索する見通しについても言及した。

プレイドが提供するCX(顧客体験)プラットフォーム「KARTE」シリーズのユースケースが紹介されるセッションパートでは、株式会社コーセー/コーセープロビジョン株式会社の命尾泰造氏が登壇。
命尾氏は「唯一無二の体験で顧客を魅了する。コーセーが創る、顧客インサイト起点のCX」を題材とし、コロナ禍を契機にOMOを軸とした体験刷新を行い急進したブランド「DECORTÉ」における、タイムリーな顧客アプローチの進め方などについて言及。RFM分析にエンゲージメントの軸も盛り込むなど、高単価商材を扱うブランドとしての工夫についても語られた。

このほかにも、株式会社アーバンリサーチの小野田和晃氏は、コンテキストを重視した顧客の需要分析と情報提供について今後の展望も交えながら紹介。株式会社ゴールドウインの梅田輝和氏は、ビデオ接客ツール「KARTE Jam」を用いてリペア受付の体験を向上させるなど、顧客とつながり続けるための工夫について語り、KARTEシリーズの多様な活用事例に触れられる1日となっていた。