Temuが日本ローカル事業者の募集を本格化
Temuは2025年6月より、日本国内販売事業者向けの本格的なローカル出店者募集プログラムを全面開始した。日本各地の企業やブランドが続々と参加し始めている。この背景には、既存の販路だけではリーチが難しい「新たな顧客層」「新たな販売チャネル」を求めるニーズがある。
Temuは、商品露出力の高さ、精緻なデータ分析機能、そしてグローバル越境販売への展開可能性など、単なる販売プラットフォームに留まらない特徴を備えている。また、スムーズな導入プロセスと充実したサポートにより、日本企業でも初期投資を抑えつつ新規市場へ挑戦できる環境が整っている。
電動自転車ブランド「ERWAY」は一つの成功事例である。鑫三海は、日本の製造業が集積する大阪・堺市に拠点を置く企業。Eコマース事業などを展開しており、中でも代表的な自社ブランドとして「ERWAY」がある。
クラウドファンディング×共創とTemu活用でブランドを急成長
ERWAYは「クラウドファンディング×共創」というユーザー参加型の手法を採用している。消費者を単なる「支援者」ではなく、「共創者」へと位置づけた。製品開発は成功を収め、製品力にも自信があったものの、ERWAYにとってブランドの声を拡散する方法は常に課題であった。
このような状況の中、ERWAYは複数のオンラインチャネルへの出店に取り組んだ後、2025年にTemuとの連携を開始した。Temuに出店後、精度の高いアルゴリズムによって、多くの潜在顧客に的確にリーチすることができ、ERWAYは目覚ましい成果を上げた。平均単価は10万円以上もする高めの価格設定にもかかわらず、出店初月でTemuの電動アシスト自転車カテゴリにおいて売上トップ1に躍り出たのである。