2025年は「究極のOne to One」実現が近づく年に
2025年、CRMを推進する担当者は、より一層AIとの連携を意識する年になるだろう。既にAIはMAやレコメンドツールなどに当たり前のように取り入れられ、セグメント配信、One to Oneのアプローチを実現しているが、ChatGPTなどの急速なアップデートぶりを見るかぎり、こうしたアウトプットがより高精度になっていく可能性は非常に高いことが予想される。
「実用化が2025年のうちにどこまで進むかは未知数ですが、単なる情報の出し分けだけでなく、一人ひとりに合った文章のトンマナやアプローチの自動化を実現する、いわば『究極のOne to One』が近い将来に一般化していくのではないでしょうか。
既に『カスタマーリングス』でも、顧客データをクリックすると、該当顧客のデータから属性や嗜好など、どのような人なのか輪郭を捉えられるようなサマリーに加え、その人に合った施策のアイデアを提案する機能を実装しています。こうした自然文で形成された顧客プロファイルがあれば、数字やデータに苦手意識をもつ方が触れるハードルを下げられるはずです」
データの民主化には、全体のリテラシー向上に加えて、データを触れやすいものにする取り組みも欠かせない。生成AIは、データを数字から読み物にし、さらには接客のロールプレイングなどにも使えるノウハウの引き出しにまで進化させる可能性を秘めた、魔法の杖ともいえるだろう。こうした新たな技術をうまく使いこなすためにも、実践を積みながらリテラシーを高めたいところだ。