SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

ECzine Day(イーシージン・デイ)とは、ECzineが主催するカンファレンス型のイベントです。変化の激しいEC業界、この日にリアルな場にお越しいただくことで、トレンドやトピックスを効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

最新イベントはこちら!

ECzine Day 2024 Autumn

2024年8月27日(火)10:00~19:15

ECホットトピックス(AD)

コープさっぽろが語る宅配「トドック」利用者増の理由 北海道民の生活を支えるEC戦略に迫る

「母の日」「運動会」など季節の需要を先回り データ分析から生まれた新施策

──日々、検索データの分析を行っているそうですが、新たな施策のヒントとなった発見はありますか。

峰村(コープさっぽろ) ZETAが毎月作成してくれる「0件ヒットリスト」から、想定とは異なる検索エンジンの使い方が見えてきました。たとえば、商品名ではなく「資源回収」と検索するなど、FAQのように活用しているユーザーの存在がわかったのです。たしかに、資源回収は当組合が提供しているサービスの一つですが、商品ではないため0件ヒットとなっていました。そこで、検索結果に資源回収の案内ページへ遷移可能なリンクを表示する仕組みを準備しています。

髙田(コープさっぽろ) また、「母の日」「運動会」などイベント名で検索されるケースも多いです。毎年訪れるイベントはZETAにリスト化してもらい、先回りして「母の日特集」といったカテゴリーを設けるようにしています。これにより「母の日」という検索に対して、イベントにマッチする商品を表示することが可能となりました。

出張(ZETA) 様々な事業者をサポートしている当社では、小売はもちろん、各業界で「この時期にはこの商品の需要が高まる」といったデータを蓄積しています。他社への支援を通じて培ったノウハウを活用し「母の日特集」のような施策を提案できる点も、強みの一つです。

ZETA株式会社 執行役員 副社長 博士(情報科学) 出張純也氏
ZETA株式会社 執行役員 副社長 博士(情報科学) 出張純也氏

レコメンド経由の供給量は前年比220%超 何がユーザーの「欲しい」を引き出したのか

──「ZETA SEARCH」に加えて、2023年4月にレコメンドエンジン「ZETA RECOMMEND」も導入していますが、その理由を教えてください。

長谷川(コープさっぽろ) 実店舗での買い物において、事前に決めていた商品でないにもかかわらず、たまたま目に映ったものを購入することはありませんか? こうした「非計画購買」をオンライン上で実現するには、商品との偶然の出会いを促す「レコメンド」が重要ではないでしょうか。

 レコメンドする商品は「ユーザーの購買傾向や嗜好に合致したもの」「売り手が自信のあるもの」の大きく2種類に分けられます。そのうち、私が特に重視しているのは後者です。当組合の場合は、秋なら秋刀魚、冬なら大根と「今1番お得で美味しい商品」をレコメンドすることで、非計画購買につなげられると考えています。

髙田(コープさっぽろ) それを実現するために「ZETA RECOMMEND」を導入しました。「ZETA SEARCH」を通じて商品データが連携でき、運用しやすい点も決め手の一つです。導入からまだ1年半ほどですが、2024年9月時点でレコメンド経由の供給量は前年比226%の成長を見せています。

峰村(コープさっぽろ) 二つのソリューションを活用することで、実行できる施策の幅が広がってきています。これまで「トドック」のアプリやECサイトは比較的シンプルな仕様でしたが、今は「特売」マークが付与された商品の表示順を上げる、レコメンドする商品の優先度を調整するといった取り組みを始めています。

生活協同組合コープさっぽろ マーケティング部 デジタルマーケティンググループ 峰村健史氏
生活協同組合コープさっぽろ マーケティング部 デジタルマーケティンググループ 峰村健史氏

──各ソリューションの効果を最大化するために、ZETAはどのようなサポートを行っているのでしょうか。

出張(ZETA) 「ZETA SEARCH」では、検索されているキーワードとヒット数のデータなどを当社が収集し、ヒットする商品に違和感がないかなどを目視で確認した上で、都度チューニングを行っています。また「ZETA RECOMMEND」でレコメンド精度を磨き込むため、当社作成のレポートをもとにコープさっぽろ様との隔週の定例会で施策を議論し、A/Bテストを繰り返しています。

峰村(コープさっぽろ) コープさっぽろで取り扱う商品は食品や日用品が多く、1点1点の単価がアパレルなどと比べると低い傾向にあります。そのため、購入点数が1点追加されただけでは、合計金額が大きくは上がりません。今後は、まとめ買いを促せるようなUIに改善するなど、レコメンド施策を強化していくことが重要だと考えています。

次のページ
商品の「買い方」まで提案 長谷川氏が描く「トドック」の未来像とは

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
ECホットトピックス連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

ECzine編集部 藤井有生(フジイユウキ)

1997年、香川県高松市生まれ。上智大学文学部新聞学科を卒業。人材会社でインハウスのPMをしながら映画記事の執筆なども経験し、2022年10月に翔泳社に入社。現在はウェブマガジン「ECzine」で編集を担当している。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:ZETA株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事をシェア

ECzine(イーシージン)
https://eczine.jp/article/detail/15524 2024/11/12 11:00

Special Contents

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

ECzine Day(イーシージン・デイ)とは、ECzineが主催するカンファレンス型のイベントです。変化の激しいEC業界、この日にリアルな場にお越しいただくことで、トレンドやトピックスを効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

2024年8月27日(火)10:00~19:15

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング