OMOで変化する店舗内外のコミュニケーション
OMOは店舗のマーケティングにさまざまな変化をもたらすが、その中でも特に重要な意味を持つのが「コミュニケーション」だと山崎氏は強調する。
これまでの店舗内におけるコミュニケーションの要素としては、商品を前にした店員と顧客との「会話」がほぼすべてだった。OMOでは、先に紹介したZARAの事例のようにアプリを活用したデジタルコミュニケーションのほか、「会話」についても顧客データに基づきパーソナライズされた商品提案など、より精度の高い内容が期待できる。
さらに、店舗外を含めた継続的なコミュニケーションが可能となるメリットも大きい。従来は、顧客が店を出てしまうとそこでコミュニケーションが途切れ、次回来店時に同じ店員が接客できるとは限らないため、マーケティングとしては最初から仕切り直しになってしまう状況だった。OMOで店頭も含めた顧客接点のデジタル化に取り組むことにより、顧客退店後も店舗からのメッセージやクーポン情報送信などのフォローをはじめとした、継続的なコミュニケーションが可能になる。
「OMOの強みは、コミュニケーションを強化し、それをマーケティング手段として有効に活用できることです。これからOMOがさらに発展していく中で、鍵を握るのはやはりコミュニケーションだと思います。あくまでも大切なのは、消費者が限られた時間の中で最適な意思決定をし、満足できる買物体験をすること。それをサポートできるように、レビューデータや他の消費者とのオンラインでのやり取り、店舗での店員との会話など、オンライン/オフライン含めたあらゆるコミュニケーションをシームレスに融合していくことが、今後はより重要になってくるでしょう」(山崎氏)
同社では、OMO・DXソリューション「ZETA CLICK」を提供している。店舗接客時にコーディネート提案した際などに、それらの商品情報をまとめた専用ページを作成し、顧客と共有できるほか、顧客退店後のフォローとしてメッセージやクーポン送付などの店舗外コミュニケーションにも対応。各スタッフの接客履歴情報管理など、CRMツールとしての機能も備えている。山崎氏は、利用イメージ動画とともに同ソリューションを紹介し、講演を締めくくった。
▼ZETAが提供するECマーケティング・リテールDXを支援するソリューション「ZETA CX シリーズ」の資料は、資料ダウンロードページよりダウンロードいただけます。