リードタイムとは、あるプロセスの開始から終了までにかかる期間や時間を指す言葉である。リードタイムは様々な業務に当てはめることができ、商品の開発や生産、物流から販売に至るまでなど、EC事業者にとっても重要性の高い指標となっている。
eコマース(EC)をはじめとする物販・小売事業においては、調達・生産(製造)・出荷・販売後の配送(配達)など、個々のリードタイムがトータルリードタイムに大きく影響するため、サプライチェーン全体でのマネジメントが求められる。
なお、リードタイムと似た意味をもつ単語に「納期」がある。納期は「納入の期限」を指す言葉で、「5月20日」のように特定の日付を指すことが多い。一方で、リードタイムは納入にかかる「期間」を指す言葉であるため、「14日間」「10営業日」のような表現で示される。
EC業界においては、近年の需要拡大やECサイト間の競争激化により、特に購入者が商品を注文した後、手元に到着するまでの配送リードタイムは、以前よりも格段に重視されるようになっている。たとえばAmazonでは、翌日配送を一般化する形でこうした需要に応えており、楽天市場では検索結果一覧で翌日配達サービス「あす楽」に対応する商品にラベルを付与したり、Yahoo!ショッピングでは指定エリア内の最短翌日~翌々日配送を実現する商品に「優良配送」ラベルを表示したりといった可視化を行っている。
大手モールの動向を踏まえると、注文から商品到着までのリードタイムを短くするのが望ましいが、近年は物流2024年問題や人手不足の影響に加え、土日祝日や年末年始の対応なども踏まえると、実現が困難なケースも多い。特に自社倉庫からの出荷を行っている場合は、働き方改革に向けた取り組みも必要なため、リードタイム以外の側面で付加価値を創出するといった工夫が求められる。
同じカテゴリの他の用語
リードタイムに関連するおすすめ記事
Special Contents
AD