KPIは、「Key Performance Indicator」の略称で、「重要業績評価指標」「重要達成度指標」の意味合いをもつ言葉。会社の業績評価につながる中間目標を示している。
経営においては、組織やプロセスごとにマイルストーンとしてKPIを設定し、それぞれの目標数値を達成することで、企業の売上や利益達成といった最終的なゴール(KGI:Key Goal Indicator、重要目標達成指標)に到達できると考えられている。そのため、個人や組織に課せられるKPIは必ずしも一つとは限らない。なお、KPIはKGIから逆算して内容設定するのが理想的だとされている。
KPIの設定は、日常業務のパフォーマンスを評価する上で重要な役割を果たす。その理由はKPIの達成状況から、日々の業務が円滑に回っているのかを定量的に把握できるからである。KPIを設け、可視化に努めることで、組織は進捗に応じて問題点の洗い出しや業務の見直しなど、改善行動をとるきっかけを得られるため、健全な組織運営の面でも必要な数値であるといえる。
EC企業においても、KPIの設定は欠かせない。たとえば、ECサイトの売上増をKGIとして定めている場合、その達成に欠かせないECサイトのアクセス数や広告経由での流入数、客単価などを追う必要がある。こうした数値をKPIとして設定し、日常的に意識づけるよう呼びかけることで、マネジメント層のみならず、プレーヤー層も自発的に運営状況の可視化や改善に向けた策を講じることが可能となる。
なお、効率的かつ質の高い経営を実現するには、KPIツリーを意識することも大切だといえる。特にECサイトだけでなく、店舗などのオフラインチャネルも有する企業の場合は、チャネルごとに別個のKPI設定を行うと、顧客の取り合いや刈り取り施策の整合性が取れない状況に陥る可能性が存在する。こうした齟齬は、会社全体の目標達成やブランディングにも影響を及ぼすため、すべての指標を関連させてゴールの達成につながるような管理が必要となる。
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