オムニチャネルは、主に小売業界で採用される販売戦略の一つで、eコマース(EC)を含む複数の販売チャネルを統合し、運用するための手法である。在庫を一本化するとともに、モノや人、販売システムも統合された仕組みを作り上げることで、たとえば実店舗とECサイトの垣根を解消することができる。
従来の店舗における接客販売や、チラシ、ラジオCMを使った販売促進に加え、近年はスマホやPCの普及が進んだことでネット経由での接触機会も増えるなど、顧客との接点は多様になっている。そのため、すべての販路で顧客に快適な購買体験を提供するために、オムニチャネル化が注目されている。具体的には、ECサイトで購入した商品を店舗で受け取ったり、店舗でECサイトに掲載の商品を購入し、自宅に届けてもらったりといったサービスをオムニチャネル化で実現させる。
オムニチャネル化によって、事業者は顧客に対してより多くの購入機会を提供し、機会損失を小さくできるだけでなく、サービス拡充により顧客満足度を高め、リピーターの獲得や新規顧客の獲得につながることが期待される。
複数の販売経路を運用することをマルチチャネルとも呼ぶが、オムニチャネルはオムニ(Omni、すべて)という言葉の通り、持ちうるすべての販路を統合する点で意味合いが異なる。
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