カインズは、プロ向けEC事業などを展開する大都の全株式取得に向けて、基本合意を締結した。今後は必要な諸手続きを経て、正式な株式譲渡契約の締結と株式取得の可否を決定する予定であり、譲渡契約の締結は11月下旬、譲渡の実行は12月下旬を予定している。

カインズは現在、250以上の店舗を展開し、オリジナル商品開発やIT技術による購買体験の高度化など幅広く事業を展開している。建築プロ向け事業にも注力し、会員制卸売店舗「C’z PRO(シーズプロ)」を運営するなど、プロ市場でのプレゼンスを強化してきた。
大都は1937年に大工道具の卸問屋として創業した大阪発の企業で、ECサイト「DIY FACTORY」やプロ向けBtoB通販「トラノテ」など、工具や資材のオンライン販売を中心に事業を展開する。現場で必要な用品を400万点以上取り扱い、独自のサプライチェーンプラットフォームも構築している。
両社は2016年の業務提携以降、DIY文化の普及やプロ向けサービス強化で連携を重ねてきた。今後はカインズの店舗網と大都のプロ特化EC、両社のサプライヤーネットワークを活用し、リアルとデジタルを融合させたサービスで職人・プロ人材のニーズに応え、プロ市場における唯一無二のビジネスモデル確立を目指す。
