仮想待合室サービスプロバイダーのQueue-it(キューイット)は、Akamai Technologies, Inc.と共同開発した新ソリューション「Hype Event Protection(ハイプ・イベント・プロテクション)」の提供を開始した。

同ソリューションは、人気を集める限定商品やコンサートチケット、コレクターズアイテムなどの高需要なオンライン販売を標的とするボット攻撃を防止し、公平な購入機会を消費者に提供することを目的としたもの。
ハイプイベントと呼ばれる人気販売では、自動化スクリプトによる在庫の買い占めや、二次流通市場での高額転売が問題となっており、なかには正規顧客の20倍以上にあたるボットが殺到するケースも確認されている。こうした不正行為は消費者の公正な購入機会を奪うだけでなく、企業の信頼や運営コストにも影響を及ぼす。
新ソリューションでは、Akamai Bot Managerによる高精度なボット検知と、Queue-itの仮想待合室によるトラフィック制御を組み合わせることで、ボットの大量アクセスを遮断。不正なアクセスが排除された後、正規顧客にはランダムで順番が割り振られ、安定した購入体験を提供できる仕組みとした。
2025年8月に欧州の大手チケット事業者で導入された際には、全トラフィックの98%にあたる200万件超のボットアクセスを排除し、ファンのチケット入手率を従来の50倍に向上させたという。