LINEヤフーが運営する「Yahoo!ショッピング」は、これまでの安全・安心への取り組みと実績をまとめた2024年上半期（1月～6月）版の「安全・安心への取り組みレポート」を公開した。同レポートの公開は今回が初で、今後も定期的に公開される予定となっている。
「Yahoo!ショッピング」は、出店ストアや広告主、パートナー企業、利用者に対し、より安全で安心な取引環境を提供するために、様々な施策を実施してきた。今回のレポートでは出店審査の強化や、やらせレビュー対策、不正決済防止策などの取り組みとその成果が報告されている。
「Yahoo!ショッピング」における安全・安心への取り組み
信頼できるストアの厳選
「Yahoo!ショッピング」では、正規品販売を保証する「ブランド公式商品アイコン」の導入や、優良ストアの認定など、ユーザーが安心して利用できる売り場作りに努めている。
2024年には、適切な運営かを確認する「在庫証明審査」の導入や、携帯電話やフリーメールアドレスでの出店申込を禁止するなど、出店段階の審査を強化。これにより、上半期の出店審査合格率は前年同時期から14.0ポイント減少し、不正が疑われる出店を抑制したという。
不適切なストアや商品の排除
出店後の取り締まり強化もおこない、2023年7月からはeKYCによる本人確認や、不正が疑われるストアの定期的な審査を実施。これにより、2024年上半期の休店ストア数は、前年同期比で50.0％減、退店ストア数も41.0％減少。悪質なストアの減少に成功したと報告している。
また、商材の取扱審査では、対象とする商材およびブランドの拡大や仕入れ書類の提出必須化などを通じて、審査を強化。これにより、2024年上半期のブランド審査の合格率は、前年同期比で14.7ポイント減の74.3％となっている。また、ブランド未審査ストアの商品削除数も31.0％増の2,292件となった。
不正行為の防止
やらせレビュー対策として、2023年10月以降、過去の投稿からやらせレビューの疑いがあるユーザーの傾向を分析。やらせレビューの可能性が高い投稿の削除を進めており、2024年9月時点で約59万件のレビューが削除されたという。
また、クレジットカードの不正利用対策についても、自社開発の不正検知システムの判定精度を改善した結果、2024年上半期の不正決済の被害金額は、前年同期比で82.9％減少しているとのこと。
今後は、すでに実施している「審査商材の拡大」「やらせレビューへの対策」「パトロールにおけるAIの導入」をさらに強化。加えて、新たな取り組みとして「LINEヤフーグループ内での連携強化」「無在庫転売ご意見受付フォームの開設」「クレームを繰り返し発生させるストアへのペナルティ強化」などを実施する予定だという。
