アドビは、デジタルエクスペリエンスカンファレンス「Adobe Summit EMEA 2023」を開催した。顧客体験管理ソリューションの「Adobe Experience Cloud」、商用利用にも利用可能なジェネレーティブAIサービスの「Adobe Firefly」といった製品と新機能を発表。顧客企業とともにエクスペリエンス主導の成長(Experience-Led Growth)の促進に取り組んでいることを示した。
「Adobe Experience Cloud」は、Fortune 100の87%、Fortune 500の74%を含む1万2,000社以上の企業に採用されており、顧客体験を提供、測定、パーソナライズするプラットフォームとして、ヨーロッパで厚い支持を受けている。同社は、「Adobe Experience Cloud for Healthcare」をはじめとする業界特化型ソリューションから、金融サービスやB2B向けの高度にパーソナライズされたマーケティングエンジンまでを提供することで、世界中の企業がエクスペリエンス主導の成長を促進できるよう支援する。
同社の最近の調査によると、マーケティングおよび顧客体験(CX)リーダーの88%が、コンテンツ需要は過去2年間で少なくとも2倍になったと回答。約3分の2が今後2年間でコンテンツ需要が5倍になると予想した。
同社は、欧州の企業が急増するコンテンツ需要に対応し、インパクトのある顧客体験を提供できるよう、Accenture、IBM、Omnicom、Publicisをはじめとする世界的なコンサルティング会社や広告代理店と提携し、コンテンツ サプライチェーン ソリューションを欧州に展開することを発表した。この新しいソリューションにより、企業はコンテンツ開発の速度を上げることができ、CXリーダーには、オペレーションとコストに関する可視性とコントロールを提供する。
同社はまた、「Adobe Firefly」をデジタルコンテンツへの急増する需要に対応する新しいエンタープライズ向けソリューションとして提供することを発表。「Adobe Fireflyエンタープライズ版」は「Adobe Expressエンタープライズ版」と併用することにより、企業が「Adobe Firefly」を組織全体のすべての従業員に提供し、誰もが素早く容易に、ブランド価値の高いコンテンツを生成、編集、共有できるようになる。
同サービスには、今後自社が所有するブランド資産で「Adobe Firefly」をカスタムトレーニングし、ブランド独自のスタイルとブランド言語でコンテンツを生成できるようにする機能も計画されている。さらに、エンタープライズ向けの強力なジェネレーティブAIサービス「Adobe Sensei GenAI」が「Adobe Customer Journey Analytics」、「Adobe Experience Manager」、「Adobe Marketo Engage」から利用できるようになり、生産性の大幅な向上と、パーソナライズされた顧客体験の大規模な提供が可能となる。