スギホールディングスは、国内で通信販売事業、e-コマース事業などを展開するスクロールと業務提携することで合意したことを発表した。
同社グループは、関東・中部・関西・北陸エリアに1,470店舗以上を展開する調剤併設型ドラッグストアを強みに、地域の生活者の病気予防・健康管理に生涯にわたって関わり、健康増進に貢献する「トータルヘルスケア戦略」を展開している。近年では、処方箋調剤事業に加え、リアルとデジタルを連携させた予防・未病領域への展開を強化している。
また、在宅患者への支援として、高齢者などへの訪問調剤サービスを推進するのにあわせ、店舗への来店が困難となっている高齢者への在宅物販を、介護事業者との連携により実施している。
消費者の購買動向もリアル店舗に加えECビジネス、通販ビジネスなどの利用が増加しており、店頭に足を運ばずに買物を済ます消費者に加え、買物難民と呼ばれる高齢者に対するセルフケアサポート、ヘルスケアサポートをヘルスケアネットワークの一環として進めている。
一方、スクロール社は通信販売業者として、長年にわたり培ったカタログ通販ビジネスのノウハウを活かして事業を展開しており、主には女性向けアパレルや日用雑貨を中心に、グループ全体では海外ブランド品や健康食品、化粧品、食料品まで幅広い商材を取り扱っている。また、EC市場においても、グループ各社のPB開発商品をはじめ多様な商品展開を行う個人向け通販(BtoC)に注力している。
また、スクロール社は、ビジネスモデルの変容と進化に努めているとのこと。スクロール社は、新たな事業として「SVB(Solution Vender Business/全国統一のカタログ展開とは違い、地域ごとのニーズに合わせた商材などを展開する新たなビジネス)」を推進しており、各地域生協のニーズを捉えた商材を提供している。特にOTC医薬品(処方箋が無くても購入可能な、一般用医薬品)や健康食品については、高齢化の進行にともない、今後さらに需要が拡大することを想定しており、取り扱いを拡大している。
同提携は、このような両社の取り組みをより進化させるものであり、スギホールディングスグループで培ったトータルヘルスケアのビジネスモデルや商品・商標の提供に加え、互いの経営ノウハウの共有などを通して、両社の事業展開をより一層推進していく考え。
業務提携の内容
- ヘルスケア商品を中心とした相互商品供給(医薬品・健康食品・衛生用品・自社開発化粧品など)
- 事業運営に関するノウハウの相互共有
- そのほかヘルスケアに関する、新規ビジネスの共同開発