著者の田中です。[えりきち] さん、読んでいただきありがとうございます。お客様へのメールは丁寧な言葉遣いが基本だと思います。リピーターになっていただいても、お友達ではないので、丁寧な言葉遣いのままの方がよいのではないでしょうか。お客様の立場として考えると、何度かやり取りしていても、文章が崩れた内容では「それは違うのでは？」と思われると思います。「丁寧すぎて・・・」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、丁寧な言葉遣いなら決して悪い気はしません。

業務的と感じるときは、テンプレートそのままのようなメールを受け取ったときだと思います。必要なことが業務的に記載されていて、その言葉も決まり切った文章そのものというメールです。しかし、そこに一言添えるだけで印象は大きく変わります。例えば、買った商品についての補足だとか、前回の購入商品についてだとか、さりげなくともその一言が、「私を見てくれている」という印象を与えます。店舗側にとしても、買っていただいたことに心から感謝の気持ちがあれば、自然とそのような内容にもなるはずです。「初めて買ってくれてありがとう」、「いつも買ってくれてありがとう」という気持ちは、そのまま文章に反映されるはずですから。

「季節柄、どうぞご自愛ください」という文章がテンプレートであるとします。「今朝は風も冷たく外は5度でした。いよいよ寒い季節を迎えます。くれぐれもご自愛ください」と書くと、こちらの様子が今日の出来事として現在進行形で書かれているので、受け取ったお客様は業務的な印象には受け取りません。リピーターの方には、「○○さんお住まいの△△△は、かなり寒くなった来たことと思います。どうぞご自愛ください」と書くと、丁寧ではありますが親近感ある内容となります。お客様の購入商品やお住まいの地域のことなど、固有の情報に触れることは「大勢の中のひとりではない、お客さん一人一人を大切にしている」という印象を与えることができます。ただし、その辺も差し障りがないことについてが基本です。あまりプライベートなことについては、かえって逆効果になりますので気をつけてください。

「言葉遣いを丁寧にしすぎて」ということを感じているのであれば、要所で文末に「ね」を加えるだけでも､柔らかい表現になります。「申し上げます」を「いたします」に、「〜しております」を「〜しています」にするだけでも、堅苦しさはなくなります。丁寧な表現が重なると、読みにくく堅い感じになりますので、一度書いた後にご自分でお客さんの立場になって読まれてみるとよいと思います。心配なときは、文書を印刷して読んでみることをオススメします。画面上での文書と印刷した文章とでは、読んでみると気になるところが違うことがあるからです。お客様はメル友ではないので、「必要な情報＋少しのエッセンス」で十分だと思います。「でしゃばらず、かといって不足もなく」という感じでしょうか。お客様にとって、ちょうどよい文面となるよう工夫してみてください。

このように書くと、「面倒くさい」と思われるかもしれません。しかし、[えりきち] さんも感じているとおり「顔を見て話せないので」というところが一番重要なところです。ネット販売は対面ではないで、コミュニケーションが足りないとお客様に誤解を与えてしまうことがあります。ですから、メールの内容は非常に重要です。いかに心を込めてメールを送れるかが、リピーター獲得にも大きなポイントとなります。ご自分がネットで購入した際に、印象の良かったメールがありましたら、それも参考にしてみるとよいと思います。がんばってください。参考になれば幸いです。

Name：田中 正志　　Date：2009年12月10日 19:18