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ECzine Day 2024 Autumn

2024年8月27日(火)10:00~19:15

季刊ECzine vol.17特集「Face to D2C~つながりの連鎖がビジネスにもたらす変革とは~」

チョコレート体験をDX 商品を求心力に唯一無二のブランドへ 顧客と文化を作るMinimalの挑戦

 チョコレートを起点に多彩な楽しみかたを提供。持続的な発信方法の模索が、新たなステージを拓く。 ※本記事は、2021年6月25日刊行の『季刊ECzine vol.17』に掲載したものです。

 カカオのセレクトからチョコレートの製造までを一貫して行う東京発のBean to Barブランドとして、多くのファンを獲得している「Minimal-Bean to Bar Chocolate-(以下Minimal)」。創業3年めから5年連続で世界最高峰の国際品評会にて賞を獲得するなど、名実ともに一流ブランドとしての確固たる地位を築いてきた。ほかにはない価値ある商品を創出し、ブランドを唯一無二の愛される存在とするために、どのようなアプローチや工夫、努力などを行ってきたのか。同ブランドの代表を務める山下貴嗣さんに話を聞いた。

株式会社βace 代表取締役/Minimal-Bean to Bar Chocolate- 代表 山下貴嗣さん

チョコレート体験のオンライン化と向き合った1年

 チョコレート業界の繁忙期であるバレンタインデーとホワイトデー。コロナ禍により、2年連続で従来通りの販促・販売が困難となる中、各企業・ブランドが新たな策を模索した。Minimalもこの1年でECシフトを余儀なくされ、さまざまな挑戦を続けたと言う。

 結論から伝えると、2021年のバレンタイン・ホワイトデー商戦において、東京・富ヶ谷と代々木上原にあるMinimalの実店舗には多くの顧客が訪れ、ECでの売上も過去最高を記録している。苦戦を強いられる企業・ブランドも多い中で、Minimalが結果を残すことができた理由は何なのだろうか。

「年明け早々、2度めの緊急事態宣言が発令され、どうなることかと不安な気持ちもありましたが、結果として1~2月の売上は昨年同時期と比べて140~150%、3月の売上については150~200%ほどを記録しています。数字につながった理由としては、逆風の中でもMinimalが軸をぶらさずに、真摯にEC強化と業務全体のDXに取り組んだことが大きいと感じています。とくにこの1年は、オンラインでのコミュニケーションに力を入れたことで顧客接点が増え、ECの売上が伸びただけでなく、新しいお客様との出会いにもつながりました。オンラインで認知し、実店舗にも興味を持って来店していただくという好循環が生まれています」

 こうした循環が生まれる大きな理由には、商品の求心力がある。Minimalが商品に用いるカカオは、山下さんが自ら海外の産地に出向き、生産者と交流を図った上で仕入れた高品質なものであり、同ブランドは作り手の繊細な感性を企画・製造にも反映するなど、独自の商品作りを徹底している。商品の品質やおいしさはさることながら、商品の四方を取り囲む情報や体験を併せて伝えることで、チョコレートの味わい深さをいっそう引き立たせ、顧客へ豊かな気持ちを生むことができる――山下さんはそう考え、「チョコレート体験」というオリジナルの価値提供を追求し続けた。Minimalが独創性と共感の獲得を両立する理由は、ここにあると言えよう。

「単なるフェアトレードに取り組むのではなく、カカオ作りに誇りを持つ生産者と関係構築を行い、成果に見合う対価をお支払いして、よりよいカカオを生産していただく。加工に欠かせない発酵には日本の技術を活かし、チョコレート作りにまつわる物語を伝えながらも、お客様が手に取った後の味わいかたや楽しみかたまでトータルで情報を届けることを意識してきました。

 Minimalの実店舗では、スタッフの解説を聞きながら商品の食べ比べや飲み物とのペアリングを体験できるサービスを提供していますが、これも前述した意図を反映したものです。コロナ禍を受け、これまで実店舗で行ってきたMinimalの価値提供をデジタル上に置き換えることができるのか、置き換えた際に何ができるのか、たくさん考えました。まさに試行錯誤の1年間であったと言えます」

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この記事の著者

伊藤 真美(イトウ マミ)

フリーランスのエディター&ライター。もともとは絵本の編集からスタートし、雑誌、企業出版物、PRやプロモーションツールの製作などを経て独立。ビジネス系を中心に、カタログやWebサイト、広報誌まで、メディアを問わずコンテンツディレクションを行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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