記事種別

中国ECトレンドは日本にも活かせる? トレンドワードから日本流の新たな売りかたを考える

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • プッシュ通知を受け取る

お得感の情勢で購入促進へ 日本でも注目を浴びる共同購入の取り組み

3. 共同購入

 中国では一般的になりつつある共同購入。日本にも「カウシェ」という共同購入アプリが存在しています。同サービスは、中国の「拼多多(ピンドードー)」から着想を受け、「シェア買い」という新たなショッピング体験を日本に提供すべく、2020年9月よりサービスを開始。コロナ禍で食材流通が滞り、苦しむ生産者や事業者を助けたいという思いで、サービスを提供しています。

 同アプリでは、掲載商品の中から欲しい商品を選び、購入画面に進むとグループ枠が作成されます。SNSでシェアすることで購入希望者を集め、時間内に必要な人数枠が埋まるとシェア買いが成立、安く購入できるという仕組みです。

 なお、同社は202011月に1.8億円の資金調達に成功しており、日本における共同購入市場の注目度がうかがえます。しかし、共同購入の仕組み自体、日本では認知がまだそこまで進んでおらず、提供サービスも限られているのが現状です。拼多多は地方住民をターゲットに市場拡大に成功していますが、国土の小さい日本は都市部と地方の生活習慣の違いや経済格差もそこまで大きなものではないため、ターゲティングや購買体験の設計は日本流にアレンジする必要があると言えるでしょう。

 カウシェが2020年12月に発表した「シェア買いランキング2020」によると、上位にランクインする商品は割引率が高いものが多く、日本の消費者も中国同様「お得さ」に共同購入の価値を見出していることがわかります。お得に買い物できる仕組みとしてサービスの認知度が高まれば購入者の数が増え、比例するように出品者数も増加するよい循環が生まれると考えられます。

まとめ

 これまで5回にわたり、中国ECトレンドやサービスについてご紹介しましたが、当連載で得た知識をただ真似するのではなく、「中国ではどうして人気になったのか?」と文化的背景を理解した上で分析し、日本で活用できるポイントを見つけ出すことが重要であると、私たちは考えています。

 サービス提供者は、ユーザーが日々抱える課題と向き合い、共感できるUXを設計する必要があります。こうした日々の努力が、ユーザーの継続利用につながり、ひいてはデータの蓄積にもつながるのです。文化や習慣に根づいたサービスを発明したり、果敢に挑戦する「胆子大(ダンズダー)」の精神で新たなテクノロジー活用や仕組み化を推進したりする中国のスタンスは、ユーザー行動の分析結果をサービスに組み込む上での大きなヒントとなるはず。日本にも新たなサービスが広まれば、今後のEC業界にも楽しい変化がもたらされるでしょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • プッシュ通知を受け取る

バックナンバー

連載:Z世代のZOZOテク社員が語る 中国EC最新トレンド

2016年02月の人気記事ランキング

All contents copyright © 2013-2021 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5