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友達や家族とECで一緒にお買い物 中国で広がる共同購入文化から今後のビジネスのヒントを得よう

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 EC先進国として、コロナ禍においても大きく成果を上げる中国。文化の違いはあれど、日本のビジネスにも活かせるポイントがあるのではないかと研究を重ねる株式会社ZOZOテクノロジーズの齋藤さん、楊さんが中国ECトレンドについて語ります。ふたりは今回、中国で定着している「共同購入」の仕組みにフォーカス。アプリごとの特徴や個性豊かなサービス内容についてもご紹介します。

中国独特のEC文化「共同購入」 日本にも活かせる要素はある?

 中国のソーシャルコマースECの中でも、代表的な共同購入。購入者をSNSで募って誰かと共同で買い物をするという新しい買いかた、売りかたのビジネスモデルが人気を博しています。

第2回の記事でも触れたように、中国に根づく「人軸で商品を認知し、興味を持つ」傾向から、ECにおいてもソーシャル的要素が欠かせないということがうかがえます。また、そこにお得に購入できる要素が加わることで、共同購入の人気は加速しました。

 今回はそんな共同購入サービスについて、「拼多多(ピンドードー)」など注目を集めるアプリの事例や機能を紹介していきます。

EC購入の習慣がない層を獲得してリーチ拡大する「拼多多」

 拼多多は、共同購入を活用したソーシャルコマースプラットフォームの代表格と言えるサービスです。友人・家族・近所の人などのコミュニティを活用し、SNSで共同購入メンバーを募る「拼単(ピンダン)」を行い、達成すると、商品を低価格で購入できる仕組みを提供しています。多くの人々を集め、良いものをより低価格で購入し、より多くの利益と楽しみを顧客に提供することをモットーとしています。

 同サイトの商品ページには、共同購入者を募集しているユーザー名が表示されており、誰でも気軽に共同購入に参加できます。また、自分自身で共同購入のオーナーになることも可能です。

 共同購入したい商品情報を友人や家族などにSNSで呼びかけることで人数を集め、呼びかけた友人がさらに周りの人々に拡散することで、大人数を巻き込んで買い物ができる点が、斬新なビジネスモデルと言えます。また、制限時間の中で周りに声がけをしながら商品を購入する点は、ゲームのように楽しめる要素もあると言えるのではないでしょうか。

 2015年9月にサービス開始した拼多多ですが、創業3年めの2018年にNASDAQに上場を果たしています。2020年5月に発表された「2020第一四半期財務報告」によると、2020年3月31日までの1年間で、拼多多の年間アクティブ購入者数は6億2,800万人に達し、第1四半期で4,290万人もの大幅な増加があったと報告されています。2019年の同時期と比較しても、アクティブ購入者の数は1億8,500万人増加しています。

 なお、拼多多の特徴はほかのECと違い、人口の多い都市部の郊外や地方都市に住む低所得者層をターゲットにしている点にあります。同サービスは、元々オンラインショッピングの習慣がなかった消費者に対し、体験と習慣を根づかせることでシェアの拡大に成功したと言えるでしょう。また、仕事を定年退職し、比較的時間のある郊外の高年齢層をターゲットにした機能を多く追加している点も特徴です。

 たとえば、実際に歩いた歩数に合わせてアプリ内で使える金銭が付与されたり、健康に関する問題に答えて正解すると歩数が追加されたり、ゲーム感覚で楽しみながら散歩したり知識をつけたりできる機能が備わっています。このように主に高年齢層に対して毎日サイトへ訪れるきっかけを作り、MAUを伸ばしているのです。

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