ご当地商材のプレミア感をECで演出するには?
前回の記事では、株式会社ロマンライフの事例を基に、食品・ギフトEC業界によくある課題について取り上げました。今回は、同社がこれらをどのように解決し、ECサイトの再構築を実現したのか、そして売上を大きく伸ばしたポイントはどこにあったのかを解説します。
まずは、前回ご紹介した食品・ギフトを扱う同社が抱える6つの課題をおさらいしましょう。
- 地域色の強いブランド展開
- ECと生産現場との連携
- 実店舗とECの連携
- 賞味期限・配送温度帯への配慮
- ギフト対応
- 個別カスタマイズ可能な自社サーバインストール型のECパッケージゆえの課題
今回は、このうち1.から4.の項目について、どのように解決したのか詳細をお伝えします。
1. 地域色の強いブランド展開
「京都ならでは」という地域性やプレミア感の高い商品を全国展開するのは、同社内でも常に議題に挙がるポイントでした。
もちろん、ECやギフトなど実店舗以外でのタッチポイントで商品を認知してもらい、観光などで京都に来た際に実店舗に立ち寄ることでその世界観を感じてもらう、といった循環を生むことができれば、EC展開によりブランド価値を損なうことはありません。しかし、そのためには京都の風情を感じることができるサイトデザインはもちろんのこと、優れたUI/UXを提供する必要がありました。
あらかじめ決められたテンプレートで作ったECサイトではなく、商品の世界観を忠実に再現し、ストーリーや魅力をしっかりと伝えたい。この想いを実現するため、隅々までデザインカスタマイズできる自由度の高いCMSを活用して、ブランドの世界観を正確に表現しています。
自由度の高いCMSのポイントは下記のとおりです。
- HTML/CSS/JavaScriptがフルで編集できる
- トップページだけでなく、カテゴリページ、商品詳細ページも自由に編集できる
- それらを編集するCMSが使いやすい
またクリエイティブ面だけでなく、顧客の要望が複雑になりがちなギフト向けの熨斗設定や、商品を複数のお届け先にお送りする際の宛先指定も容易に行えるようにしています。ECサイト全体をスマホファーストで設計し、迷うことなく注文しやすいカートステップとUIにこだわりながらも、どのデバイスにも効率的に対応できるよう、デザインはレスポンシブで構築。満足度向上とブランドの世界観をUI面からも支えることができるよう、工夫を凝らしました。