ECサイト専用アクセス解析レポート『DeeBoard for EC』とは
2020年10月1日、月額2,000円のECサイト専用アクセス解析レポート『DeeBoard for EC』がリリース。先に提供したアクセス解析レポート『DeeBoard』をもとに、ECサイトに特化する形で新たに作られたものである。
DeeBoardは、Googleアナリティクスのデータをもとに、データビジュアライズツール「Google データポータル」を用いて、初心者でも見やすいアクセス解析レポートをほぼリアルタイムで自動生成するツールだ。Googleアナリティクスは広く浸透しているが、高機能であるがゆえに使いこなせないユーザーも少なくない。ディーテラーは、これまでのウェブコンサルティング経験を活かし、重要な指標をシンプルにまとめ、サイトの“健康状態”をひと目で把握できるようDeeBoardを作成した。
実はDeeBoardは、外部に販売する目的で作られたのではない。ディーテラーが、社内のメンバーとクライアントが、時間と手間をかけずにサイトの“健康状態”を把握できるようアクセス解析レポートを作ったところ、その使い勝手の良さに外部への販売を行うことにしたという経緯がある。実際に自分たちで日々の業務に活用しているからこそ、ディーテラーではDeeBoardのクオリティに自信を持っている。
DeeBoardのリリースから5ヵ月、ECに特化する形でわざわざ『DeeBoard for EC』を作ったのには、理由がある。
「DeeBoardを気に入っていただいたECカートASPサービス『カラーミーショップ』様から、ECサイトに特化したものを作って連携してほしいとお声がけいただいたのがきっかけです。ECサイトの“健康状態”は、他のウェブサイトのようにPVやコンバージョンだけでは把握できません。注文数や収益といったECならではの指標で、かゆいところに手が届くサービスを目指して作りました」(ディーテラー株式会社 代表取締役社長 広瀬信輔さん、以下同)
DeeBoardへの反響も大きかったが、『DeeBoard for EC』のユーザーも提供からひと月を待たずして急増していると言う。ECサイトの“健康状態”をひと目で把握できるとは、具体的にどのようなものか。ツールを詳しく見ていこう。
ECサイト分析、まずは「ECサマリ」レポートから始めよう
『DeeBoard for EC』は、「ECサマリ」「EC売上分析」「EC売上詳細」「サマリ」「PVとセッション」「ユーザーと新規ユーザー」「リピーターと質の指標」「オーガニック検索」「PV・LPランキング」の合計9つのアクセス解析レポートが用意され、それぞれ、今月・前月・前々月・過去13ヵ月などのあらかじめよく利用する期間が設定されている。それぞれのレポートへの移動は、複雑な作業はなく、メニューでクリックするだけで移動できる。なお、「ECサマリ」「EC売上分析」「EC売上詳細」の3つがECサイト専用で、ほかの6つはDeeBoardと同様のアクセス解析レポートである。
『DeeBoard for EC』のコンセプトを象徴する「ECサマリ」レポートから見てみよう。過去のECコンサル経験をもとに、ECサイトの“健康状態”を大まかに確認するため、「収益」「注文数」「平均注文額」「数量」「商品数/注文数」などの重要指標を9つピックアップ。前月のデータと比較したスコアカードで示している。ECに詳しい人であれば「これが見たかった」ものであろうし、初心者であれば「これだけ見ておけば良いのか」と安心できる。
また、全レポートに共通するが、「メディア」「参照元/メディア」「性別」「年齢」「デバイス」でレポート結果を絞り込めるフィルタ機能も利用可能だ。
「これらの指標は、Googleアナリティクスで直接確認したり、抽出したデータから計算すれば導き出せるものです。しかしそのためには、指標やディメンション(分析の切り口)を選択して掘り下げる等の作業が発生します。これを複雑だと苦手意識を持つ人が少なくないですし、得意な場合でもある程度の時間は費やすことになります」
ECにおいては、たとえば1回の注文(トランザクション)の内訳を見てみると、複数商品が購入され、各商品の注文数がバラバラであるということはめずらしくない。こういった詳細な分析をGoogleアナリティクスで行うのは手間がかかるが、『DeeBoard for EC』では自動でデータを抽出して計算し、わかりやすい単語とグラフで示してくれるのがありがたい。
また、自分自身が直感的に判断できることの重要性はもちろん、上長や分析が専門でない人たちに共有するには、見やすくビジュアライズする必要もある。
「『注文数』『平均注文額』『数量』などの指標は、性別や年齢別に、それぞれに最適なグラフでパッとひと目でわかるようにビジュアライズしています。このような属性別のレポートは、キャンペーンやメルマガの企画を考えたり、集客施策のターゲットを決める際に役立ちます」