デジタルシフトする企業の増加 動画で利便性向上へ
2020年、人々の購買行動のデジタル移行が急速に進む中で、動画によるプロモーションの方向性にも変化が生じていると久保田さんは語る。
「新型コロナウイルス感染症の拡大を契機に、これまでは実店舗での接客ありきでビジネス展開を行っていた企業も、対面接客を前提としない新たなビジネス展開、戦略にシフトしているように感じています。Zoomなどを活用したデジタル接客を取り入れたり、ECへの送客を積極的に行ったりと、これまで以上にオンラインに力を入れ、それに合ったメッセージ訴求を行う企業が増えています」
これまで実店舗を展開する企業の中には、オンラインをあくまで販売チャネルのひとつとしてとらえ、利便性向上や情報提供のためにECサイトを整備するケースも存在していた。しかし、今後は店頭に足を運ぶ前の情報収集や購入検討、店頭で実物を確認した後の購入の場としてのみならず、情報収集から購入までを一気通貫で提供できる場として、ECの利便性をより向上させる必要があると言える。
「商材にもよりますが、ECで情報収集する顧客に、検討から購入までスムーズに進んでもらうには、利用シーンや使いかたが詳細にわかるような訴求をより極めていく必要があります。これまでは実店舗の店頭のみで提供していた情報をEC上にも掲載すれば、購入までの道筋をさらに縮めることが可能です。テキストや写真よりも多くの情報を補完する術として、ぜひ動画を活用していただきたいです」