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【ハイブリッド開催】ECzine Day 2025 Winter

2025年2月4日(火)13:00~18:45

ECzine Day 2020 Summer レポート(AD)

柔軟なカスタマイズと多彩な表現でD2Cを加速 アドビがMagento Commerceで広げる可能性

D2Cと好相性 Magento Commerceとアドビ製品群の連携プレー

 まずは「顧客データ収集」への貢献について。Magento Commerceは購入履歴や返品返金処理など、ユーザーのあらゆる操作を確認できるだけでなく、自社にある既存のCRMシステムと連携しやすいようAPIも提供している。

「顧客情報の分析には、ぜひAdobe Analyticsを活用していただきたいです。Adobe AnalyticsにはMagento Commerce専用のテンプレートがあるため、両者の連携はスムーズに行えます。これらを併用することによって、ECサイトの状況をダッシュボード形式でリアルタイムに分析でき、施策の効果やユーザーの購買プロセスを簡単に見える化できます」(森田氏)

 次は、「ブランドのロイヤリティ強化」への貢献について紹介。Magento Commerceはユーザーのセグメントを細かく設定できるため、あらかじめ定められた条件に基づいて、VIPユーザーにはログイン時に特別キャンペーンを実施したり、商品Aを購入したユーザーには商品Bの画面を表示したりするなど、施策の出し分けが可能となる。さらに、MagentoにはCMS機能が搭載されており、ドラッグアンドドロップで簡単にページを構築することも可能だ。前述のセグメント機能とこのCMS機能を組み合わせると、ユーザーに合わせたページビルドによって個別の体験を提供できるようになる。

 また、Magento CommerceとAdobe Analyticsの連携が顧客データの収集を加速させるのと同様に、組み合わせて活用することでブランドのロイヤリティ強化を後押しするソリューションもある。今年4月、アドビの提供するAI「Adobe Sensei」を利用したMagento Commerceの商品レコメンデーション機能がリリースされた。個人情報を含まないユーザーの行動データがMagento CommerceからAdobe Senseiに送られ、それをもとにAdobe Senseiが推奨すべき商品を導き出してMagento Commerceに戻すという流れ。これにより、従来式のルールベースによる商品レコメンドでは成し得なかった「ユーザーが本当に求めている商品」のレコメンドができるようになっている。なお、Adobe SenseiはMagento Commerceの画面からコード不要ですぐにインストールが可能だ。

 さらに便利な新機能として、アドビのメディア販売サイト「Adobe Stock」とMagento Commerceの連携が挙げられた。動画や音楽など、数百万のクリエイティブ素材を自由に購入できるため、キャンペーンページの構築やリッチ化が容易に行える。

「D2Cにおいてブランド力は重要な意味を持ちます。モールに出店する際は、モールのトンマナに合わせた表現が求められますが、D2Cならブランドが持っている商品をブランドの好きなように提示することができます。Magentoはブランドが自由な表現をするための機能を提供しています」(森田氏)

 D2Cビジネスを展開する企業の中には、複数ブランドを運営するところも多いだろう。そんな企業にとって、マルチサイト、マルチ言語、マルチ通貨に対応し、ひとつのプラットフォームで複数のサイトを構築できるMagento Commerceは運用効率の面でも大きなメリットを感じられるはずだ。同じプラットフォーム上でそれぞれの担当者が権限を持つサイトにアクセスできる仕組みとなっているのも特徴となっており、将来的に複数ブランドの展開や新ブランドのローンチを見据える企業にとっても役立つ機能と言える。

「ここまでご説明した機能はMagentoの標準機能です。これらをそのまま使うのではなく、それぞれの企業に合ったフロントエンドやバックエンドにフルカスタマイズできるので、自由な表現が鍵を握るD2Cビジネスの運営には最適なプラットフォームだと考えています」(森田氏)

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3Dモデルの活用で商品画像のリッチ化と作成コスト削減が可能に

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この記事の著者

渡辺 佳奈(ワタナベ カナ)

1991年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を2013年に卒業後、翔泳社に新卒として入社。約5年間Webメディアの広告営業に従事したのち退職。故郷である神戸に戻り、現在はコーヒーショップで働く傍らライターとしても活動する。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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