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ECzine Day 2024 Autumn

2024年8月27日(火)10:00~19:15

ECホットトピックス

目標は「東京オリンピック」 アシックスが掲げるECを軸に据えたブランディング戦略とは

 スポーツ用品メーカーのアシックスは、2018年11月に自社ECサイトの全面リニューアルを敢行。プラットフォームとしてセールスフォース・ドットコムの「Commerce Cloud」を導入し、AIによる自動レコメンド機能の新設や検索機能の強化などを行った。これまでは実店舗が販売のメインチャネルであったアシックスはこのリニューアルを機に、本格的にECへと舵を切っていく方針だ。今後同社は、どのような戦略のもとにEC運営を行っていくのか。同社デジタルコマースチームマネージャーの大石淳さんとECシステム管理チームマネージャー小林直樹さんに話を聞いた。

BtoBに強いからこその難しさも 
アシックスのECサイトリニューアルに迫る

株式会社アシックス 同社デジタルコマースチーム マネージャー 大石敦さん(右)/同社 ECシステム管理チーム マネージャー 小林直樹さん(左)

アシックスジャパン株式会社 同社デジタルコマースチーム マネージャー 大石淳さん(右)/
同社 ECシステム管理チーム マネージャー 小林直樹さん(左)

 今回、リニューアルに携わった大石氏は、これまでゴルフダイジェスト・オンラインに在籍し、ECサイトを運営。アシックスには1年ほど前に移籍した。一方、スターバックスコーヒー・ジャパンでECを含めたBtoCサービスの企画・設計を手がけてきた小林氏は、3ヵ月前からアシックスにジョインし、同社の新ECサイトの主にインフラ部分を担当している。

大石 僕はEC推進部でデジタルコマースを担当しています。ECパッケージに商品の登録を行ったり、販売促進を手がけるなど、お客さんといちばん近いところの業務を行っています。一方小林は、ECシステム管理チームという名前で僕の下のレイヤーを担当し、プラットフォームの部分を見ています。ECを動かすにあたり、決済の仕組みを整えたり、基幹系システムやロジスティクスの仕組みと連動させるなど、表に見えない部分を下支えしているんです。

 アシックスにおけるECサイトの歴史は、およそ5年ほど前に遡る。カタログ通販を行っていたアシックスは2013年にECサイトを開設し、消費者に対する直販を手がけていたものの、これまでの実店舗を基軸とした卸先向けの仕組みが強く、ECにおける売上は1%未満。しかし、本格的にDTCを販売チャネルとして成長させることを目標に掲げた同社では、戦略としてECの強化を図ることに。両氏は、そんな流れのもとにアシックスにジョインし、ECサイトの抜本的な改革を手がけたのだ。しかし、ECサイトのリニューアルは困難を極めたという。

小林 もともと、アシックスは卸売に強い会社であり、どちらかというとBtoBを主戦場としてきた企業です。そのため、以前のECサイトでは、BtoB用のシステムからEC用の商材データを無理やり引っ張り出していたような状態。裏側のデータ連携はとても複雑だったんです。

大石 かつては、ECで販売している5,000点ほどの商品データの作り込みも手作業でやっていたし、公開のためのタイマー機能が付属していなかったために更新も手動で行うなど、膨大な作業が必要でした。感覚的には、リニューアルをしたことによって2〜3割は手作業の割合が減っていると思います。今後、さらに自動化することによって、これまで手で行っていた作業を半減、あるいは8割程度減らすことを目指していきたい。これまで、手動の業務に時間を取られて、ECのプロモーションなどにはあまり手が回らない状態だったのですが、効率的にECサイトの運営を行うことができるようになり、販促部分にも注力できるようになりました。

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この記事の著者

萩原 雄太(ハギワラユウタ)

演出家・劇作家・フリーライターとして活動。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://eczine.jp/article/detail/6314 2019/01/18 07:00

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