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スポーツからライフスタイルブランドへ、New Eraがデジタル戦略を加速

「SAP Customer Experience LIVE 2018」イベントレポート
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2018/10/26 07:00

 野球帽で知られる米New Era Cap、間もなく創業100年を迎える老舗企業だが先にSAPのコマースプラットフォーム「SAP Commerce Cloud」を導入して、再ブランディングを成功させている。導入を決定したCIOのLorenz Gan氏は、マーケティング側との良好な関係が成功の鍵を握るという。Gan氏が10月10日、スペイン・バルセロナで開催された「SAP Customer Experience LIVE 2018」で、SAPのCMO、Alicia Thillman氏と対談した模様をまとめる。

映画監督 Spike Leeからの1本の電話がブランドを変えた

New Era CIOのLorenz Gan氏(写真・右)とSAP CMOのAlicia Thillman氏(写真・左)

 New Eraが「SAP Commerce Cloud」を導入してBtoB、BtoCのプラットフォームを構築した背景には、同社のビジネスの変化がある。

 New Eraは1920年にニューヨーク州で創業、野球帽を作るようになったのはその12年後からだ。それ以来、メジャーリーグベースボール(MLB)の各チーム向けのキャップメーカーというポジションを確立している。

 同社が単なるキャップメーカーからファッション性の高いヘッドウェア、ストリートファッションの必須アイテムへと変化したきっかけは、1996年10月のある人からの電話だ。CEO、Chris Koch氏あてにかかってきたその電話は、映画監督のSpike Lee氏から。自分専用の赤いNew York Yankeesの59FIFTY(New Eraの野球帽の型)が欲しいというもので、「冗談と思ってChrisは30秒で電話を切った」とGan氏。だがその後Lee氏より再び依頼があり、本物だったとわかる。

 Chris氏はLee監督の要望に応じて、赤いYankeesの59FIFTYを作った。すると問い合わせの電話が殺到したーー「ヘッドウェアが自己表現の一部に、自分の創造性を表現するファッションの要素になった」とGan氏は変化を形容する。その後も、ミュージシャンのJustin Bieber氏らセレブが好んでNew Eraのキャップを被るようになる。このような変化は、それまで野球選手を中心に販売してきたNew Eraにとって大きな意味を持った。

 それまで米国では、最初に野球観戦に行く時に買ってもらう野球帽でNew Eraに触れる消費者が多かった。だが、ファッションアイテムとして拡大したことで、野球選手や野球ファン以外の人がNew Eraの顧客になった。

 同時に、日本を含むアジアでは、最初から「アメリカンファッションのブランド」として受け入れられた。これらの変化を受け、New Eraは「ライフスタイルカンパニー」と自社を位置づけるようになった。

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