Amazon Echoで買ってみた
検索1位の重要性を再認識
今回、高木さんがモールのトレンドとして話してくれたのは、AIの台頭だ。まずは、AmazonでのAI活用だが、やはりスマートスピーカーであるAmazon Echo(以下、Alexa)の話になる。
「実際にAlexaに話しかけてみてわかったのは、Amazonの検索ランキングの1位、2位を返してくるということ。3位以降の商品は、スマートフォンで見ることになります。ECで販売する側の立場で考えると、Amazonの検索ランキングの1位、2位に入ることの重要性を、さらに痛感しました。それ以外の対策としては、とにかく一度買ってもらい『注文履歴』に入ること。
海外の事例では、Alexa Skillで自社のECアプリを作り、ユーザーがAlexaに話しかけることでそのアプリを開き、買い物をしてもらうという方法もありますが。eMarketerの調査によると、アメリカのスマートスピーカーのシェアの7割をAmazon Echoが占めているとのこと。今後、日本でも同様のことが起こりうると考えられます。Alexa経由のショッピングが増えることを想定し、対策を行わないと売上アップは期待できなくなります」
楽天のCPC広告が変わるユーザビリティを追求し自動化へ
楽天市場でのAI活用は、広告の自動化だ。
「1月18日に発表がありましたが、楽天のCPC広告が4月から大きく変わります。キーワード連動広告と呼ばれる、楽天内での検索結果に表示される、いわゆる検索連動型広告に関する変更です。とくに広告クリエイティブの作成について、AIを用いた自動化が適応されます。これにより、楽天市場内のブランディングを統一する、『楽天市場とはこうあるべき』という方向を示そうとしているのだと考えています」
●楽天市場のCPC広告に関する変更点
- キーワードの設定が不要に。楽天市場が提供するシステムにより、自動で設定される。
- 広告の入稿が不要に。すでにある画像、商品名から自動で広告が生成され、店舗側はそのクリエイティブを変更することができない。
- クリック単価が安くなる。これまでPCはワンクリック50円から、スマホが40円からだったところ、どちらも25円からの価格設定に変更。
- 広告を出稿したい商品を指定するのでなく、全商品を登録し、広告出稿が不要な商品を除外する形式に変更。
- 広告効果測定の分析が、有料から無料に変更。