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季刊ECzine vol.04 定点観測

ドコモがバーコード決済を発表 日本の実店舗決済が変わるか


 EC事業者がおさえておきたい、13のテクノロジー関連トピックスの「定点観測」。TIプランニングの池谷さんに、決済について聞きました。※本記事は、2018年3月25日刊行の『季刊ECzine vol.04』に掲載したものです。

ドコモが実店舗向けバーコード決済発表
加盟店は順調に伸びるか

 決済について、まず池谷さんがあげたトピックスがNTTドコモの実店舗向けバーコード決済サービス「d払い」だ。2018年1月17日に発表、4月からサービス開始予定となっている。専用のスマホアプリをダウンロードし、アプリの画面上に表示したバーコードやQRコードを、d払い加盟店のPOSレジや決済端末で読み取る仕組み。加盟店舗は、サービス開始時に10社で計1万9,000店舗を予定している。

 消費者側の料金の支払いは、毎月の携帯電話料金とあわせて支払うか、クレジットカードを利用する。また、「dポイント」を1ポイント1円相当で利用でき、d払いを利用することで、実店舗は支払金額の0.5%(200円支払いで1円)を、ネットでは1.0%(100円支払いで1円)をポイントで還元する。なおd払いの開始に伴い、従来の「dケータイ払いプラス」がd払いに統一される。

「ほかのバーコード決済サービスと異なるのは、『dケータイ払いプラス』のユーザーが、2017年3月時点で1,500万人、金額が4,000億円にのぼっていること。ユーザーは、ドコモの携帯のパスワードを使うことで、ネットで決済できるという利便性を知っています。おそらく、物販よりはデジタルコンテンツの売上の比率が高いでしょうが、それでも実績があるのは強みです。

 実店舗でのバーコード決済サービスは、ユーザーがスマホに入れてみたとしても、使えるお店がなければ意味がない。従来のバーコード決済がなかなか浸透しなかったのは、対応している実店舗が少ないのも理由です。ドコモはそこから学び、POSレジなどのシステム導入支援パートナーを8社発表していますが、キャナルペイメントサービス、インコム・ジャパンなど、業界人から見ると非常に腰の強い企業としっかり提携しています。その結果として、加盟店舗にローソンやマツモトキヨシをはじめとするドラッグストアなど、1万9,000店舗がすでに揃い、10万店舗を目指すという目標が設定できるわけです。こうした理由から、当面の加盟店の獲得は順調に進むのではと見ています」

 注目のLINE Payでは、実店舗側がバーコードで読み取る「LINE Pay決済(バーコード)」が提供されている。ここ3ヵ月でも、ワタミ、ANAP、ココカラファインなど、大型実店舗での採用のリリースが相次いでいる。実店舗に限定していないが、LINE Payは全世界で月間取引件数が1,000万件を突破したとも発表されている。

 「ドコモのところで述べたとおり、バーコード決済のこれまでの課題は加盟店の開拓でした。当然ながら、使えるお店の数を増やすのはチェーン店のような大型の加盟店を獲得したほうが早い。LINEのサービスということで話題にはなっても、使えるお店が限られ、気軽に使えないので、なかなか広がっていきませんでした。今では、リリースがあったドラッグストアチェーンほか、ローソン等にも導入されています。今後は大型の加盟店の開拓に、より注力するのではないでしょうか」

●バーコード決済サービスの例

  • LINE Pay
  • 楽天ペイ
  • Origami Pay
  • PAY ID QRコード決済

 中国では、AlipayやWeChat Payなどバーコード決済(モバイル決済とも)が主流であり、話題の無人コンビニなどにも活用されていると言う。新しい実店舗の構想において、決済手段はひとつのポイントになるだろう。その際に、日本のバーコード決済サービス提供会社が重要な役割を果たすことになるのか。今後の動向が注目される。

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