導入店舗数19,320店!多店舗管理ツール「ネクストエンジン」
森野(運営堂) 多店舗管理ツールの定番と言えば、Hameeさんの「ネクストエンジン」と言っても過言ではないと思います。Hameeさんは、もともとスマホアクセサリーを販売するネットショップですよね。ネクストエンジン開発のきっかけはどこにあったんでしょうか?
三原(Hamee) ECの販路を拡大するにつれ、注文処理に追われたり、各モールの担当者が在庫を取り合ったりといったことが起きてきました。当初は、他社のツールを使おうかという話にもなったんですが、それだと弊社代表の樋口が考えていた理想像とは違うという話になりまして、自社開発に至りました。
ネクストエンジンの前身となる社内用のサービスができたのが2007年ぐらい、ネクストエンジンという名前でネットショップ一元管理システムを始めたのが2008年なので、もう10年になりますね。ECは、環境の変化がすごく激しいので、受注処理などのミドル業務的なところについては、皆さん悩んでいるのではないかと思います。
ネクストエンジンは、複数ネットショップの注文、商品、在庫をまとめて管理する一元管理システム。在庫を連携していると、楽天市場で商品Aが1個売れたら、Yahoo!ショッピングやAmazonの商品Aの在庫も自動で1個減る、といったことが可能になる。
森野 今、導入数はどれくらいですか?
三原 2017年1月末時点で導入社数は2,548社、店舗数は19,320店です。社数も増えていますし、利用者は多店舗展開する事業者なので、お店もどんどん増えていきます。最近うれしいことに、新しくモールを始めようという店舗さんが、まず、我々にお声がけいただくということが増えてきました。
森野 なるほど。すでに複数のモールに出店しているから利用するのではなく、これから出店するからまずネクストエンジンを入れようという発想になっているわけですね。お店の数や売上など、ツールが必要になる分岐点はあるのでしょうか。
三原 月商800万円、月に1,000~2,000件ほど出荷している事業者さんからのお問い合せが多いです。もちろん、月商数十万円でも、ネクストエンジンを導入されている方もおられます。
受注処理や在庫の取り合いのほかにも、ECの運営にはさまざまな課題があります。たとえば年末に売上がドンと上がる食材を扱っている場合、年末だけ人を増やすというわけにいかない。そういうときに、通常の処理はツールに任せて、アラートが立ったものだけ人を充てていくといったことが可能になります。
受注件数が500~600件くらいまでいくと、パートさんの作業量を超えるくらいの感じになってきますから、注文の件数が月に300~400件になってきたら、ツールの導入を考えてもいいのではないでしょうか。早い段階であるほど、導入は楽になります。
といっても、人力で回っているうちはなかなかツールを導入しようという発想にはなっていただけないのが難しいところです。テレビで紹介されて、急に注文が殺到して朝から翌朝まで受注処理を行っていた店舗様には、導入していただいて感謝の声をいただいています(笑)
森野 モール側の仕様変更ってよくありますよね。急に受注が取り込めなくなったりすると、本当に困ります。ネクストエンジンでは、どのように対応されていますか?
三原 実際に社内でECを運営しているメンバーがいちばん厳しいので(笑)、何かうまくいかないことがあると、すぐに言われて直す、というのをずっとやってきました。最近では、モールさんがベンダーとパートナーシップ制をとっているので、事前に仕様変更のご連絡をいただけるようになりました。
森野 最近は海外のモールとも連携されたりしています。ツール運営側としては、連携先が増えるほど、仕様変更など対応することが増え、たいへんでしょう。
三原 そうですね。でも、連携先が多いほど、ネクストエンジンの利用店舗さんにとっては、「このモールは売れるかわからないけど、ちょっと試してみようか」といったことが気軽にできるようになります。店舗さんがやりたいと思ったことがすぐに実現できるように、裏側の仕組みはどんどんネクストエンジンに任せていただけるようになりたいですね。
森野 ちょっと試してみる、が気軽にできるのがECのいいところですよね。実店舗だと何百万円もかかったりしますから。
三原 店舗さんのステージによっても、利用したい機能や、これからお店をどうしていきたいかの考えが異なります。ネクストエンジンがハブになることで、さまざまな選択肢が可能になったらと思っています。