データフィード広告の強みは「自動化」にあり
――まずは振り返りとして、データフィード広告の特徴や強みをお聞かせください。
川田(フィードフォース) 一言で言えば、自動化できることです。リスティング広告では、広告文やタイトル、説明文等を一般的には手動で作成する必要がありますが、データフィード広告では、もとのデータベースにある商品名やタイトルを自動的に反映できるので、オペレーション業務の負荷が軽減します。
また商品が数千、数万もあるケースだと、今までは全商品分の広告を出すことが不可能だったので、一部の売れる商品に注力するしかありませんでした。データフィード広告では、基本的に全商品の中から最適なものが自動的にユーザーに届くので、今まで売れていなかったロングテールの商品が売れることがあります。広告主さんからすると、こういうものも売れるんだという新しい発見もあるようです。
岡田(アタラ) 広告内に商品の画像や価格が出るので、広告としての情報量もリスティング広告より多いんです。現在は、データフィード広告でないと出せないメディアや使えない手法がたくさん出てきましたので、成果に占める割合がどんどん増えています。
――既存のリスティング広告などを抑えても、成果が上がっていきますか?
川田 そこは対立構造ではなく、お互いを補完する関係だと思っています。広告主さんや代理店さんでも、そこを間違って認識されているケースがあり、もったいないなと思います。
岡田 たとえばユーザーが、ブランドやサービス名などを検索した場合、多くは企業のトップページに行きたいでしょう。でも、製品名やサービス名と価格、もしくは品番そのものを検索する場合は、商品ページにダイレクトに誘導するデータフィード広告のほうが適しています。リスティング広告とデータフィード広告のどちらかを広告主がコントロールするのではなく、ユーザーの状況に合わせて適切にバランスされる。そういう点も含めての「自動化」です。
川田 スポーツ系ブランドのクライアントの例を挙げると、根強い人気商品はリスティング広告で十分カバーできるんです。それ以外の今までカバーしきれていなかった商品が、データフィード広告を通して意外に売れることがわかったので、うまく住み分けをしています。でも、岡田さんがおっしゃるように、最初から明確に使い分けていたわけではありません。
岡田 まずは両方やることで、成果がだんだんわかってきますから。運用しながら適切なラインを考えていけばいいと思います。