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ECzine Day 2024 Autumn

2024年8月27日(火)10:00~19:15

村山らむねが聞く「越境EC、成功する二人三脚」

越境ECで売れる商品は自ら切り拓く eBayで100万円の音響機器を売るマーケットエンタープライズ

まだ成功法則が見えない「越境EC」は、EC事業者とそれを支援する事業者の二人三脚が必要です。先進企業の事例に村山らむねさんが迫ります。今回は、「高く売れるドットコム」などネットオンリーでリユース事業を展開するマーケットエンタープライズさんと、eBayさんが登場です。

急成長中のリユースベンチャー マーケットエンタープライズ

村山らむね まずは、読者の方にわかりやすく、マーケットエンタープライズさんの事業をご説明いただいてもよろしいでしょうか。

鈴木(マーケットエンタープライズ、以下ME) 事業内容としては、ネット型のリユース事業(※)1本で展開しています。全国にリユースセンター(※2)が8拠点ありまして、アルバイトを含め従業員は300名弱、2015年6月に東証マザーズに上場しています。最近のトピックスとしては、6月に徳島コンタクトセンターを新設したこと。すでに、東京にコンタクトセンターを持っているのですが、当社はお電話での事前査定を承っているため、今後事業を拡大するための増設となります。当社は今年10期目に入ったのですが、創業以来、増収を続け、今期は50億円弱で着地する見込みです。

村山らむね そう、メールはもちろんですけど、御社は電話でも事前査定してくださるんですよね。実は、ダイソンの掃除機の査定を依頼しているのですが、「ダイソン 中古」で検索すると、御社の買取サービスサイトがヒットするんです。

鈴木(ME) すごくいい形でパスをいただきました。中古品を売りたいというお客様は、まず、らむねさんのようにインターネットで検索されるはずです。そこで見つけていただけるよう、順位を上げていくためのコンテンツマーケティングには非常に力を入れています。

村山らむね 電話での事前査定にしろ、検索にしろ、何かを売りたいと考えている人をつかまえるのがとてもお上手だなと感じました。

鈴木(ME) ありがとうございます。買い取りサービスに関しては、「高く売れるドットコム」という非常にわかりやすい名前で、商品ジャンル別に26サイト設けています。家電やブランド品ほか、カメラ、音響機材、楽器、フィギュアや釣り道具など趣味趣向品にも対応し、総合買い取りサービスとして運営しています。毎月、約3万件の買取依頼をいただいています。

このようにしてお買い取りさせていただいたリユース品を、ヤフオク!や楽天市場、eBayのようなマーケットプレイスで販売していきます。回転率が年間12回転、1カ月に1回、倉庫に入っているものがすべて売れていくという状況です。扱う商材から、平均販売単価が2万5,000円とかなり高いのも特徴です。

村山らむね 単価もそうですけれど、回転率がちょっとあり得ないくらいすごい。徹底して、売れるものしか買い取らないわけですね。

鈴木(ME) 一気通貫したオペレーションシステムが強みです。完全自社開発でデータベースを持ち、在庫連動を行っています。加えて、リユース市場が毎年約10%規模で成長していますが、まだ経験したことがないとの回答が6割という調査もあり、啓蒙を行うことで伸びていく余地はあるかなと。さらに、日本のEC化率は4.75%と欧米と比較すると低いため、EC全体としても伸びていくでしょう。こうした状況から、当社としては、かなり追い風を感じているという状況です。

※ネット型のリユース事業
マーケットエンタープライズでは、販売店舗を有ない、インターネットに特化したリユース品の買取及び販売を行っている。
※2 リユースセンター
リユース品の買取からネット販売までを一気通貫して行うフルフィルメントセンターのこと。

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この記事の著者

村山 らむね(ムラヤマ ラムネ)

本名:青山直美。慶応大学法学部卒。東芝、ネットマーケティングベンチャーを経て、消費者目線のマーケティング支援のスタイルビズ設立。企業のソーシャルメディア運営やeコマース関連のアドバイザーを務める。経済産業省消費経済審議会、ケンコーコム社外取締役等を歴任。日経BP「マーケティング最前線 スマホ・SNSでEC激変 専門家が説く最新販売手法」(共著)、日経MJ「奔流eビジネス」、日経DUALなど連載多数。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://eczine.jp/article/detail/3259 2016/06/30 08:00

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