Braze株式会社は、2025年8月25日に事業戦略発表会を開催。新たな顧客エンゲージメント基盤「Braze Data Platform」のリリースと、株式会社ヤプリ、Shopify Japan株式会社との連携について発表した。

冒頭の事業戦略発表では、Braze株式会社 代表取締役社長 水谷篤尚氏・日本市場製品責任者 新田達也氏の2名から、これまでの日本市場におけるBrazeの活動内容や国内事例について紹介がなされた。
まず、水谷氏は「日本企業が競争力を復活させるには、双方向かつブランドロイヤルティを高めた顧客接点力、高品質かつ適切な価格で行うものづくり力の両方をもつ必要がある」と言及。表層の競争力ともいえる顧客接点力強化に貢献すべく、Brazeは2020年に日本市場に進出し、現在までに100社超の企業へ導入されてきた旨を述べた。
「人の勘や会見に頼らず、データと仕組みで顧客の期待を超える体験を作る」ことを目指すBrazeは、今回企業が保有するあらゆるファーストパーティデータを迅速かつ柔軟に統合・活用・連携するためのデータ基盤として「Braze Data Platform」をリリース。同ソリューションは“データを持たないデータプラットフォーム”を売りとし、企業の顧客エンゲージメント向上を支援するため、次の三つの特徴を打ち出しているという。
データ統合
150以上のパートナーとのコネクタ提供、データウェアハウスとのダイレクト接続、SDK&APIを標準提供し、様々なデータソースからのデータをリアルタイムに統合できる環境を構築。
データ活用
統合されたデータをエンゲージメントに必要な形式にデータ加工し、セグメント、パーソナライズなどに活用。セグメント作成はUI上から容易にできるように設計。
データ連携
アプリ、LINE、メールなどコンテンツを複数のチャネルで配信できる環境を提供。配信成果データからの分析を容易にすべく、BI・クラウドストレージなどの外部ツール連携も実施。
新田氏は、こうしたプラットフォームが求められている背景として、消費者側・企業側の変化を挙げた。嗜好の多様化などにより態度変容や購買パターンが読みづらい現代においては、あらゆるデータを扱いながらも必要なものを迅速に統合・連携できる環境を用意しなければならない。こうした考えは、コスト意識が上がりROIを求められる企業側の変化に応える形としても理想的だ。
「Braze Data Platform」は、こうしたアプローチの実現に貢献すべく、150以上のパートナーとデータ結合できる環境を提供。こうしたエコシステム戦略を本格展開するにあたり、今回強化したのが「Yappli」および「Shopify」とのネイティブ連携である。
Yappli×Braze連携の詳細

今回、Brazeはノーコードアプリプラットフォーム「Yappli」との連携を開始。両プラットフォームのSDK連携により、Yappliで運用されているアプリ上で取得したユーザー行動データをBrazeにリアルタイムで反映。プッシュ通知やアプリ内メッセージのパーソナライズを実現可能にし、ファン化促進とLTV向上に貢献するとしている。
Shopify×Braze連携の詳細

今回の2社の連携により、Shopifyが提供するアプリエコシステムによって取得した購買データ・トラフィック情報などのオペレーショナルデータとBrazeのネイティブ連携を実現。これにより、マーチャントは顧客行動に即したアクションの自動化・最適化が可能となる。