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ロッテに聞く、メーカーECの現在地 新規獲得からLTV向上への挑戦

ロッテ公式オンラインショップの新規顧客開拓を支える施策とは?

――ECの成長を考える上で、新規顧客の開拓は重要だと思いますが、ロッテオンラインショップでは、新規顧客を獲得するためにどのような取り組みを行っていますか。

立花 基本的なリスティング広告やディスプレイ広告、リターゲティング広告は実施しています。それに加えて、やはり「コアラのマーチ」のIPコラボが起因となり新規顧客開拓に大きく貢献しています。作品ごとにファンの年齢層や属性が異なるため、コラボを重ねることで、今までアプローチできていなかった層にリーチすることができるからです。

――コラボ先はどのように選定しているのでしょうか。

立花 作品の規模(SNSのフォロワー数など)はもちろんですが、コアラのマーチのキャラクターイメージに合うかどうかも重要です。社内のレギュレーションに沿って総合的に判断しています。

鬼頭 広告に関しては、特定の時期に偏らず、まんべんなく実施しています。ただ、ロッテのオンラインショップは、チョコレートの需要が高まる下期(10月〜3月)に売上が上がります。そのため、広告出稿もバランスを考え、下期に強化しています。

――なるほど。法人向けの新規開拓も行っているとお聞きしましたが、具体的にはどのような取り組みでしょうか。

鬼頭 「オリジナルコアラのマーチ」では、2024年1月に法人向けサイトを立ち上げました。立ち上げ後、まずは地道な活動として、ノベルティグッズの需要がありそうな業種の企業に向けてDMを送付しました。すると、それがきっかけで問い合わせが徐々に増えて、受注につながることがわかりました。

――それは効果的な施策ですね。

鬼頭 他にも、現在オリジナルコアラのマーチのパッケージを印刷している印刷機器メーカーの展示会にて、同社のオンデマンド印刷機の技術をアピールする際に、見本として「オリジナルコアラのマーチ」を使ってくださるケースもあります。このようなパートナー経由での新規法人獲得もあります。

既存顧客の育成は道半ば

――次に、CRMや既存顧客のリピート購入を促すための取り組みについてお聞かせください。

立花 既存顧客の育成については、会員様限定の商品を販売する、新規で会員登録してくれたお客様に2回目の購入時に使えるクーポンを配布するなど、リピート購入を促進するための施策を行っています。また、年間購入金額によって会員ランクを5段階に分け、ランクに応じて付与するポイントの割合を変えることで、サイトを長く利用してくださるお客様にメリットを感じてもらえるように工夫しています。

――お誕生日クーポンなども配布しているのでしょうか。

立花 はい、メルマガ会員様限定でお誕生日クーポンも配布しています。ただ、既存顧客の育成はまだまだ伸ばせるかなと感じています。それは、お菓子は気分によって購入されることが多く、ただネットで商品を並べているだけではリピート購入していただくことが難しいためで、まだまだ改善する余地はあるのではと考えています。

鬼頭 お客様に「買い続ける意味」を感じてもらえるような商品がないと、既存顧客の育成は厳しいと感じています。現状では「オリジナルコアラのマーチ」がその役割を担っていますが、セット商品や大容量の業務用アイスだけでは、なかなかリピート購入につなげることは難しいのが現状です。

――メールマガジンなどは既存顧客との重要な接点になっているのでしょうか。

立花 メールマガジンは私たちのチームで全面的に運用しているので、新商品情報やお得な情報、クーポンなどはタイムリーに告知しています。一方で、LINEやX(旧Twitter)といったSNSは全社で運用しているため、ECとしての活用がそれほど多くないので、どうしてもメールマガジンが主な接点となっています。

――複数部署がLINEやSNSを活用しているからこそ、メーカーECだからこその悩みかもしれませんね。

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LTVを高められる商品が今後のカギ

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ECzine編集部(イーシージンヘンシュウブ)

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