K-Beautyは一過性のブームではない 日本法人設立・新カテゴリー展開……各社の展望を紐解く
パネルディスカッションの後半では、各社が日本での展開を強化する上で欠かせないQoo10への要望や、日本を含むグローバル市場展開に向けた今後の展望を共有。BIOHEAL BOHのKwon氏は、同日に発表されたコスメ企業向け支援プログラムに触れ、「コスメ・ビューティーに関心をもつ顧客のデータを多く有するQoo10の強みを生かしたレコメンドの強化や、新規ブランド・新商品育成支援サービスにも期待したい」と声を寄せた。

BIOHEAL BOHなど複数のPBを展開するCJ Olive Youngは、2024年に日本現地法人・CJ Olive Young Japan株式会社を設立している。Kwon氏はこれについて「日本のコスメ・ビューティー市場はまだまだ成長の余地がある」と見解を述べ、日本進出を契機に「コスメ・ビューティー市場規模の大きい米国や中国、さらにはそのほかのアジア圏や中東にも展開を拡大したい」と意気込みを語った。
「Anuaも、日本市場で10大ブランドを目指すと同時に、グローバルのあらゆる国から愛されるブランドを目指したいと考えています。
K-Beauty企業は各社成長途上にありますが、Anuaは短期間のトレンドで終わるのではなく、Qoo10とともに成長し続ける企業・ブランドでありたいと思っていますし、きっと登壇している皆さんも同じことを考えているでしょう。これからもメガ割、メガポ、商品のサンプリングができる『サンプルマーケット』など、Qoo10のあらゆる施策を活用しながらブランド・商品シェアの拡大に取り組んでいきます」(Anua・Shin氏)
「私自身は、2024年9月にTIRTIRにジョインしたため、まだまだ日本市場へのアプローチなどは勉強中の身です。知れば知るほど、隣国でありながらも異なるマーケットであることを痛感しているため、市場特性を理解しているQoo10の方々のアドバイスなども受けながら、マスクフィットクッションシリーズに次ぐ成功事例を作っていきたいと考えています。
既にメガヒット商品をもつ私たちは強いです。今後はそれを軸に、様々な商品を手に取っていただく機会を積極的に創出していきます」(TIRTIR・Lee氏)
Lee氏の話を踏まえ、LANEIGEの石野氏も「日本市場は挑戦的な市場」だと強調。しっかり消費者と向き合い、細かなニーズに対応する重要性を認識しながらも「新商品の投入や限定・コラボレーション商品の展開など、新たな顧客と出会うきっかけ作りと熱心に向き合っていきたい」と述べ、最後はこのように締めくくった。
「LANEIGEは、日本のコスメ・ビューティー市場の中ではまだまだ小さなブランドですが、Qoo10は業界を盛り上げるべくこうした新興ブランドとも真摯に向き合ってくれています。K-Beautyを単なるトレンドとしてではなく、拡大するポテンシャルがある市場として捉えていることを日々多くのサポートをいただく中で感じているため、LANEIGEもその期待に応えられるよう、細かなこだわりを反映しながら今後も前進し続けたいと考えています」(LANEIGE・石野氏)