世界に後れを取る日本のソーシャルコマース 現状を打破する次なる一手を提案
「世界中どこからでも成功できるサービスを、すべてのマーチャントに。」を使命としてECカートサービスを提供する「SHOPLINE」は、2013年に香港で設立され、台湾・中国・ベトナム・マレーシア・シンガポール・アメリカ・イギリスなど、東南アジア・欧米圏を中心に11ヵ国14都市でサービスを提供している。
「日本法人SHOPLINE Japanは2023年10月に設立され、2024年春より日本での事業展開を始めました。グローバルでは累計60万超のショップに開設いただいており、オンラインストア、ブランドアプリ、POSレジといった自社ECに欠かせない機能を網羅的に提供しています」

グローバルで得た知見を標準機能やアプリ拡張機能に搭載し、満を持して日本展開を進めるSHOPLINE。同カートを使って実現できる新たな販売手法は、既に開設しているInstagramのアカウントに“プラスワン”の工夫を施すことで挑戦できる「ソーシャルコマース」だ。

「ソーシャルコマースとは、SNS上で商品を販売したり、ユーザーとコミュニケーションを取ったりしながら商品の販売につなげる手法を指します。ライブコマースもその一種です。
SHOPLINEを使えば、自社ECの新規構築はもちろんのこと、Instagramのライブ配信やフィード投稿のコメント欄から自社ECへの効率的な送客・販売が可能になるため、ソーシャルコマースをより効率的に進められます」
日本でも、2010年代後半から企業・ブランドやスタッフによるSNS活用が進み、特にInstagramはコロナ禍を契機にフィード投稿だけでなく、ライブ配信も定着してきた。実際に、継続して取り組むことでプラスの効果を感じている企業・ブランドも多いだろう。
しかし、グローバルと比べると、日本のライブコマースにはまだまだ課題点があると勢力氏は指摘する。
「ライブコマースは世界的に注目を集めて既に10年ほど経ちますが、中国などと比べると日本ではまだ定着しておらず、後れを取っている状況です。
日本ではInstagramでのライブ配信が一般的ですが、自社EC内の特定のページに視聴者を案内しようとURLを掲載しても直接遷移できないため、売上につながりづらいことが一番の原因ではないかと考えられます。売上をKPIとして掲げている以上、成果が見えにくい状態ではなかなかリソースを割けない。これが、EC事業者に共通する課題ではないでしょうか」
購入ページまで3ステップ 気軽に取り組めて成果も残せる「コメントコマース」とは
そこで勢力氏が提案するのが、気軽さと成果向上を両立できるSHOPLINEを活用したコメントコマースへの挑戦だ。

「SHOPLINEで自社ECを構築し、Instagramのアカウントと連携すると、フィード投稿やライブ配信に寄せられたコメント内の特定のキーワードをトリガーに、顧客へDMを自動配信できます。このDMは該当する商品リンクを含んだもので、自社ECへのスムーズな送客が実現可能です」
勢力氏は、コメントコマースについて「既に台湾・香港などでは主流になりつつある」と説明した上で、その二つの利点を紹介した。一つ目は、ライブ配信から自社ECへ遷移した際の情報量の違いによる離脱を防げる点だ。
「従来型のInstagramのライブ配信だと、配信中に欲しい商品を見つけた際に一度Instagramから離脱して自社ECに遷移し、商品を探さなければなりませんでした。しかし、自社ECにアクセスして接する情報量が増えたり、購入までのステップが煩雑になったりすると、購入を挫折する顧客も増え、コンバージョン率は下がってしまいます。その点、SHOPLINEを使ったコメントコマースは3ステップで購入ができるため、離脱を最小限に抑えることが可能です」

二つ目の利点として、勢力氏は「ライブ配信そのもののコメント数の伸びによる盛り上がりの醸成」を挙げた。
「コメントが活発なライブ配信を視聴していて、自分もアクションを起こしたくなった経験はないでしょうか。こうした自発的な気持ちによる相乗効果で、配信そのものが盛り上がるのもコメントコマースのメリットです。特にアパレル・コスメ・食品などと相性が良く、好評の声をいただいています」
ライブコマース+αでモール・自社ECの棲み分けに成功 アパレルブランド「Myu」事例
日本でカート提供を開始して1年足らずのSHOPLINEだが、「既に日本でも効果を発揮する事例が出ている」と説明する勢力氏。ここで同氏は、SHOPLINEを使ってライブコマースをはじめとした様々な販促施策に取り組むアパレルブランド「Myu」の事例を紹介した。

「同ブランドは、元々楽天市場やZOZOTOWNに出店しており、SHOPLINEを使った自社ECを2024年秋にオープンしています。Instagram公式アカウントのフォロワーは5.4万人(2025年2月時点)、自社EC開設前から毎週のようにライブコマースを行っており、既に配信には非常に慣れている状態でした」
これまでに「楽天ショップ・オブ・ジ・エリア 東海・北陸エリア賞」や「楽天ショップ・オブ・ザ・マンス 都道府県賞(静岡県)」を受賞するなど、モールで一定の成果を上げてきたMyuが、なぜSHOPLINEを導入したのか。理由について、勢力氏は次のように語った。
「Myu様は、SHOPLINE導入以前から既に多くのファンがいる状態でしたが、当時の自社ECは販促施策の自由度が低く、課題感をおもちでした。既存顧客になるべく利益を還元し、一緒にブランド体験を楽しめる仕組みを作るため、SHOPLINEの会員ランク機能やアフィリエイト機能を活用したい。加えて、既に売上貢献度が高かったライブ配信の成果をより高めるため、コメントコマースを実践したいとのことで、SHOPLINE導入の相談をいただきました」
Myuの自社ECでは現在、前月の購入金額に応じて「レギュラー」「シルバー」「ゴールド」の三つの会員ランクを用意し、「送料無料」や「お買い物割」「バースデー割」といった特典を提供している。会員ランクが上がるほど、割引率など受けられる恩恵が増えるため、SHOPLINE移行時に掲げた会員獲得目標1,000名はわずか3日で達成。約2ヵ月で会員数は4,000人以上にまで拡大したとのこと。
「また、Myu様はSHOPLINEが提供するアフィリエイト機能を活用し、自社EC内でアフィリエイターの募集も行っています。
インフルエンサーの方は、アカウント登録をしてブランド側から承認を得た後に、SNS投稿などに付与できるアフィリエイトリンクの発行が可能です。Myu様は、ブランドのファンがアフィリエイターになることを前提とし、自社ECで使えるポイントを報酬として還元しています。また、報酬は現金での支払いも可能です。こうすることで、ブランドへの愛着度醸成にも寄与するアフィリエイト運用が実現可能となります」

なお、Myuでは今後SHOPLINEの事前予約決済機能や海外販売機能も利用し、さらなるビジネスの拡大を図っていくという。
しかし、モールから自社ECへ販路を広げる際に多くの企業・ブランドが課題に感じるのがそれぞれのチャネルの棲み分けだ。勢力氏は、Myuの成功事例を基に考え方のヒントを次のように提示し、セッションを締めくくった。
「モールと自社ECの併用について、Myu様はモールを『新規顧客と出会うためのチャネル』、自社ECを『既存顧客と密接な関係を築き、ファンコミュニティを拡大するためのチャネル』と定義しているとお聞きしました。
自社ECは販促施策の自由度が高いため、SNSなどとも絡めたオリジナルの展開が可能となります。SHOPLINEで自社ECを構築すれば、SNSとの連携や複数チャネルから受信したメッセージの一元管理、抽選機能やクイズ機能、オークション機能を使ったアプローチなどもオールインワンで提供可能です。SNSと自社ECの相互活用をより強化したい方には、非常に優秀な選択肢になり得ると自負していますので、ぜひ興味のある方はお問い合わせください」
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