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ECzine Day 2025 Winter

2025年2月4日(火)13:00~18:45

ソーシャルコマースは買い物をどう進化させるか

「北欧、暮らしの道具店」のYouTubeチャンネル 6年運営するスタッフの姿勢から紐解く愛される理由

 株式会社クラシコムが運営するライフカルチャープラットフォーム「北欧、暮らしの道具店」が、公式YouTubeチャンネルを展開しているのはご存じだろうか。同チャンネルは、2024年10月にチャンネル登録者数60万人を突破し、総再生回数1億5,000万回超、総再生時間1,000万時間超を記録。購入導線を設け、ソーシャルコマースの役割を果たしながらも、“生活の一部”として楽しめる動画を発信し、新規顧客獲得と既存顧客との関係強化を両立させている。今回は、そんな同社の動画制作の裏側について、ECメディア部 コンテンツ開発グループ マネジャー/映像ディレクターの田中理乃氏に話を聞いた。

「何年経っても見たくなる動画」を意識 約65%がリピート視聴者に

 映像制作会社勤務を経て、2018年にクラシコムへ入社した田中氏は、同社が新たな顧客接点として動画に本格的に着手するために、第一号として採用されたスタッフだ。入社以降、柱となる企画を作り、安定した更新ができる体制を整えるためにフォーマット開発など、様々なトライ&エラーを重ねてきたという。

 月平均6本から7本の動画を更新し、YouTubeチャンネルの成長とともにスタッフを増員している動画チーム。現在は、6名のメンバーで運営しているそうだ。組織を作り、チャンネル自体の育成に取り組んできた田中氏に、まずはここまでの変遷や運営のスタンスについて聞いてみた。

『北欧、暮らしの道具店』公式YouTubeチャンネルがここまで成長した背景には、まず“動画”というチャネルそのものが発展してきた時代の流れが大きく影響していると思います。

 もちろん、市場が大きくなれば自然と伸びるわけではないため、わたしたちも屋台骨となるコンテンツの開発を常に進めてきました。『モーニングルーティン「わたしの朝習慣」』や、『ルームツアー「あそびに行きたい家」』はその代表例です。こうした企画のフォーマットを作る際には、常にYouTube視聴者の視点とクラシコムが大事にしたい想いの調和を意識してきました」

株式会社クラシコム ECメディア部 コンテンツ開発グループ マネジャー/映像ディレクター 田中理乃氏
株式会社クラシコム ECメディア部 コンテンツ開発グループ マネジャー/映像ディレクター 田中理乃氏

 動画を発信するチャネルとして一般にも定着しているYouTubeは、既に再生回数を獲得しやすいトピックや尺、構成などの“王道パターン”が世に出回りつつある。瞬間的に注目を集めるため、これらをハックするYouTuberなども存在するが、クラシコムでは「今ニーズがあり、なおかつ数年経った後も見たくなる動画を意識して制作している」とのこと。

「再生回数の伸びは、人選や扱うトピック、切り口など様々な要素が関係していると6年ほど運営してわかってきました。もちろん、公開時期も重要です。しかし、流行りに飛びついて1年後にまったく再生されない動画よりも、わたしたちは『いつ見ても楽しめる、ふとした瞬間に何度でも見返したくなる動画を作ろう』とチームで話し、取り組んできました。

 その甲斐あってか、先日発表したプレスリリースでも触れていますが、『北欧、暮らしの道具店』公式YouTubeチャンネルは、65%の方がリピート視聴をしてくださっています。これは非常に嬉しい結果です」

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ターゲットの決め方は「属性」だけではない 視聴者の声から得た気づき

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この記事の著者

景山 真理(カゲヤマ マリ)

フリーランスのライター。EC店舗、タウン情報誌制作会社、マーケティング支援企業などへの勤務経験を経て、ウェブメディアや雑誌をはじめとする紙媒体のライティングの仕事をしています。専門領域はデジタルマーケティング、コンテンツマーケティング、ECのセールスメルマガ、仕事・働きかた、デジタルトランスフォーメーションです。 ウェブ●Mari Kageyama Writing Works

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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