SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

ECzine Academy(イーシージン・アカデミー)とは、自社ECのプロフェッショナルの育成を支援する講座の総称です。ECzine編集部が企画し、基本となる「2日でわかるEC構築・運営基礎講座」ほか、その時々のトレンドをいち早く学んでいただけるようテーマ別講座をご用意しています。

12月13日-14日にアーカイブ配信決定!

ECzine Day(イーシージン・デイ)とは、ECzineが主催するカンファレンス型のイベントです。変化の激しいEC業界、この日にリアルな場にお越しいただくことで、トレンドやトピックスを効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

  • 前回のECzine Dayのセッションの様子をレポート記事でお読みいただけます。

  • 過去開催時のイベントテーマをまとめてご覧いただけます。

最新イベントはこちら!

ECzine Day 2022 Winter

2022年12月1日(木)10:00~16:10(予定)

「季刊ECzine」とは、年に4回、EC業界の重要ポイントだけをまとめてお届けする紙の雑誌です。ECの最新トレンドを取り上げた「特集記事」のほか、重要なトピックスに関する知識を上書き保存する「定点観測」、EC業界のニュースや記事を振り返るコーナーなど、自社のECビジネスを俯瞰していただく際のヒントになる内容が満載です。

季刊ECzine

2022年秋号(vol.22)
特集「Above and Beyond expectations!!〜期待以上の体験を提供するテクノロジーとブランド〜」

「季刊ECzine」購読者なら
誌面がウェブでも読めます

ECホットトピックス

EC運営インハウス化を支援しエンタープライズ需要にも応える Shopify Unite速報レポ


「Shopify Unite」というコマースプラットフォームShopifyが開催するイベントがあります。Shopifyエバンジェリストのフラクタ 代表取締役 河野貴伸さんが10月26日、27日(現地時間)にメルボルンで開催されたそれに参加し、速報レポートが届きましたのでお届けします。

今まで以上にShopifyの「本気」を感じた!Shopify Unite in Melbourne 速報レポート

 こんにちは、Shopifyエバンジェリストの河野です。みなさん「Shopify Unite」はご存じでしょうか?

 Shopify Uniteは年に一度、Shopifyパートナーとデベロッパーが世界中からトロントに集結し、新たなつながりを作り、コマースの未来を一緒に考える世界最大級のEコマースのカンファレンスです。

 この度、3年ぶりにリアル会場、かつトロントだけなく、ロンドン、メルボルンでuniteが開催され、その中で最後の会場となったメルボルンに、私、河野も訪問してきましたので、今回は速報レポートを皆様にお届けしたいと思います!

 今回のShopify Uniteは今までと少し毛色が変わり、技術カンファレンス的な立ち位置となっています。新しい機能やサービスの発表、というものよりも今年のShopify Editions(注:Shopify Editionsは、「Connect to Consumer - 消費者とつながる」時代のビジネスに全面的に取り組むShopifyが、年に2回、数百件におよぶアップデートを一挙公開するイベント)で発表された機能の活用方法やAPAC全体の現状及び課題の共有、これからの展望についての発表がメインとなっていました。

 ただ、すでに発表されている機能であっても、workshop形式でトップクラスのエンジニアが手取り足取り教えてくれるのはとても学びがあります! とくにQ&AはAPACのパートナーたちがガンガン鋭い質問を投げかけてくれるのに対して、Shopify チームが全て真摯に回答してくれていて、そのやりとりの中身自体がコンテンツになりそうな内容の濃さでした。

Shopify Unite会場の様子
Shopify Unite会場の様子
多くの参加者で賑わう会場

 そんな中で、まずはひと段落というところで、今回皆さんに共有したい内容をいくつか速報でお伝えしますね!

1.Shopify のサービス全体がこの1年で大幅にアップデートしてきたことを改めて咀嚼する内容

 すでにEditionsで新機能やサービスの紹介をされていたので、目新しさという点ではそこまで期待していなかったのですが、今回は初めてその全容、全貌が明らかにされ、そこからShopifyの今後のビジョンが強く感じられる内容でした。

 Shopifyが目指す世界観はよりSMBからエンタープライズへのシームレスな連結(その逆も然り)です。とくにflowやfunctions、Checkout Extensibilityは作られた仕組みを再活用できる構造が明確に示されており、エンタープライズ用途で開発された内容が時間を経てSMBにも展開できたり、その逆も可能だったりと、今まで大きく壁があった両者をつないでいくエコシステムが明確に組まれていて、それを実現していく意志を感じる内容が多くありました。

 エンタープライズ向けに開発されたflowやfunctions、Checkout Ex のアプリなどが洗練されSMB向けのパブリックアプリで展開される未来はShopifyならではです。

 SaaSのサービスはビジネスのスケールのためにエンタープライズを狙っていくフェイズが必ず訪れると思うのですが、Shopifyはそのステージに対してもSMBとエンタープライズ両方にメリットがあるShopifyらしい答えを用意しているなと感じました。

where are we today
check out extensibility

2.マーチャント(店舗)さんができることを増やしたい、という強い意志

 ShopifyQLやmetafieldの活用などは、マーチャントさんのインハウスでの活用にて効果を発揮することを前提に作られているとワークショップを経て感じました。

 日本の場合はテクニカルな領域はどうしても開発会社に頼らざるをえない専門的な領域という認識がありますが、今後はEC自体も開発会社や制作会社は車に例えるとメカニック的な立場になり、車そのものの運転はマーチャント(店舗)が自ら全てハンドリングするという流れがきていることを感じさせます。

 ただ日本ではインハウスでの体制づくりはなかなか進まないので、この辺りは今後の世界のトレンドとどう向き合っていくのかは大きな課題だなとも思います。その辺りの橋渡し的な役割を我々パートナーは今後期待されるのかもしれないと感じます。

意外!APAC全体での平均的なアプリ利用数 はわずか6!
意外!APAC全体での平均的なアプリ利用数 はわずか6!

3.ヘッドレスコマースや、CMSを充実されることによるコンテンツの自由度の拡張など、より既存ECの枠組みを超えるチャレンジに力を入れている

 今回、ヘッドレスコマースのフレームワークであるHydrogenやMetafieldを活用したコンテンツモデルなどの解説やワークショップに多くの時間が割かれていたことからも、今後かなりこの領域に力を入れていくことは間違いなさそうです。

 逆に言えば我々パートナー側も「E」コマースという存在に縛られない新しいサービスや仕組み、アイデアを求められていくのだろうなと感じます。

 POSシステムやカタログ、もしかすると実売データからの需要予測をそれを活用した生産管理のサービスなどもShopify起点で考えることもアリかもしれません。よりコマースの「基幹」としての立ち位置が明確に示されたイベントでもあると感じます。

より複雑なコンテンツ管理を実現する
より複雑なコンテンツ管理を実現する

4.APACのパートナーたちが過去大変な思いをして、実現してきたエンタープライズ対応を、Shopifyとしてより強力かつ効率的、持続的な仕組みを提供することへの強い意志

 Shopify自体はSaaSであるものの、APIの充実とそこからもたらされる自由度は高く評価されてきました。しかし一方で、決済画面のカスタマイズ(Checkout.liquid)などはサイロ化、ブラックボックス化しやすく、またベンダーロックインの問題も生み出し、ベンダー側も正直なところ長期的な視点からあまり弄りたくない……という問題をずっと抱えていました。

 しかし今回のuniteの発表からは、今後はそのすべての問題を解決する意気込みを感じました。flowやfunctions、Checkout Extensibilityはそれらを体現しており、ここの設計と適切は配置がうまくいけばより多くのエンタープライズ需要を安全にかつスムーズに、そしてサイロ化せず、持続的なアップデートが実現できるのでは?と強く感じました。

 そのためにはこれらの仕組みを完全に理解し、作法に則り、適切なUXを組み上げる設計力が必要になることは間違いないため、その辺りのスキル向上は必要不可欠になってきそうだなと。あわせてUI自体もいかに迷わせずに使ってもらえるか(マーチャント向けにもユーザー向けにも)。ここのデザインのスキルもとても重要になってくることも間違いないです。

 ここのあたりの設計スキルやアプリのデザインスキルは今後需要は増えていく一方だなと感じます。

functionsのワークショップ
functionsのワークショップ
Shopify開発ツールの全体像
Shopify開発ツールの全体像

5.真の「Shopify」 はこれからだ!

 今回のイベントで一番感じたことは、今まで以上にShopifyが「本気」だということ。(今までももちろん本気だったと思いますが笑 最近のShopify は特に気迫を感じます……)。

 EC関連のサービスを運用している(していた)立場の経験がある身としては、やはり大幅なサービス刷新は勇気がいるものですし、直接売上に関係ないもの、リスクが高いものは後回しにしがちになる……と感じています。

 しかし、ここ1年のShopifyはあえてそこにメスを入れ、大きな改革を推し進めていくことに力を入れてきました。そして今回のUniteではその集大成を自信をもって発表されている。そしてパートナー1社1社と真摯に向き合い(1対1のオフィスアワーもありました!)、Shopifyの NewNormalを共に作り出そうという強い決意を感じる……そんなイベントでした。

 ShopifyのNewNormal、まずは我々エバンジェリストがしっかりと理解し、咀嚼してからマーチャント(事業会社)さん、パートナーさんに展開していかなければ!というところですので、皆様引き続きご期待くださいませ!

凝ったデザインのAgenda
凝ったデザインのAgenda
オーストラリア店舗視察
オーストラリアはShopify大国!現地でShopifyとShopify POSを活用している店舗を視察
オーストラリアはShopify大国!現地でShopifyとShopify POSを活用している店舗を視察
左から、AppUnity 水野氏と筆者、non-standard worldかぶしき会社 佐藤氏、Head Of Partnerships at Shopify (APAC). Rhys氏
左から、AppUnity 水野氏と筆者、non-standard worldかぶしき会社 佐藤氏、Head Of Partnerships at Shopify (APAC). Rhys氏

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
ECホットトピックス連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

株式会社フラクタ 代表取締役 河野貴伸(コウノタカノブ)

 1982年生まれ。2000年からフリーランスのCGデザイナー、作曲家、ウェブデザイナーとして活動。美容室やアパレルを専門にウェブデザイン・ロゴ・パンフレットなどの制作を手がける。「日本のブランド価値の総量を増やす」をミッションに、ブランドビジネス全体への支援活動及びコマース業界全体の発展と、Sho...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事をシェア

ECzine(イーシージン)
https://eczine.jp/article/detail/11984 2022/11/04 12:35

Special Contents

PR

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

ECzine Day(イーシージン・デイ)とは、ECzineが主催するカンファレンス型のイベントです。変化の激しいEC業界、この日にリアルな場にお越しいただくことで、トレンドやトピックスを効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

2022年8月30日(火)10:00~16:10

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング