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ECzine Day 2024 Autumn

2024年8月27日(火)10:00~19:15

実録!ウェブ制作会社がワインEC構築から軌道に乗せるまで

実録!ウェブ制作会社がワインEC構築から軌道に乗せるまで Shopifyへ切替~リニューアルオープン


 全3回でお届けする「実録!ウェブ制作会社がワインEC構築から軌道に乗せるまで」。前回はボクモワインさんがBASEでニュージーランドワインの通販サイトを立ち上げるまででした。第2回目となる今回は、Shopifyに本格的に移行するまでをお伝えします。通販サイトの移行自体が難しいですし、使ったことがないShopifyならなおさらです。こんな時は専門家に助けてもらうに限ります。

自分で構築、不明点を随時プロに相談するやりかた

森野(運営堂) 前回はShopifyに乗り換えることを決めたところまでをお聞きしました。乗り換えるといってもいきなりデータを移すわけにもいきませんよね。どこから着手されたのでしょうか?

佐藤(ボクモワイン) Shopify14日間は無料体験ができるので、その期間に使い倒しました。それである程度はいけるという感覚があったので本格的に乗り換えることにしました。

画ボクモワイン店長 佐藤崇史さん
ボクモワイン店長 佐藤崇史さん(@sato_rollin

森野 WordPressやASPカートでの制作経験があると何となくわかりますよね。ある程度はいけるとなっても、実際にやってみるといろいろと問題が出てくるのがECです。前回お聞きした年齢確認はその最たる例ですよね。そのあたりは自力かつ根性で解消するということだったんでしょうか? オープンソースだったりやすいサービスを使っている人たちは根性勝負に持ち込むことが多いので(笑)。

佐藤 いや、根性勝負にはしなかったですね(笑)。やってやれないこともないと思いますが、自分がやるべきことはそこではないですし、Shopifyのサイトを何度も構築することはないでしょうから、外部の専門家にアドバイスをいただきながら進めていきました。

森野 それがいいですよね。時間って直接はお金が減らないけど、振り返ってみるとお金で解決しておいたほうが良かったということが多いですから。というわけで、コマースメディアの井澤さんの登場となるわけですね。

佐藤 はい、エキスパートの方々の記事だったりTwitterをじっくり見た結果、井澤さんにお願いすることとなりました。ECzineさんの記事でよく見かけていたというのもありますし、運用を重視されているところも良い点でした。

森野 ここからは井澤さんにも入っていただきます。よろしくお願いいたします。今回はどのような進めかたをされたのでしょうか。何度かインタビューはさせていただいていますが、実務のお話をお聞きするのは初めてなので。

コマースメディア株式会社 代表取締役 井澤孝宏さん
コマースメディア株式会社 代表取締役 井澤孝宏さん

井澤(コマースメディア) Shopify Expertsは無期限無料のアカウントを発行できるため、まずはそこで構築していただいてわからない点を聞いていただくことにしました。我々で構築の手を動かしてしまうと費用も掛かりますし、佐藤さんは制作会社さんでエンジニアの知り合いもいらっしゃったので構築は問題ないと思いましたから。

それよりもShopifyのちょっとしたことを随時聞くことができたほうがスムーズです。皆さんもご経験があると思いますが、本当に些細なことが引っ掛かって進まないことってありますよね。我々はそれを解決する知識と経験があるのでそれをご提供したイメージです。

森野 なるほど。構築まで依頼してしまうと費用が掛かりますし、何でもかんでもカスタマイズしたくなってしまって重い運用にもなってしまいますよね。Shopifyは自分たちで手軽に構築できるのがメリットでもあるのでそれを活かしながらということですね。

佐藤 この進めかたをご提案いただいて本当に助かりました。自分で制作ができてしまうのでこだわりたい部分が出てくるけれど、それを外部の人に伝えるのって難しいじゃないですか。ですから、こだわりたいところはこだわって、Shopifyの仕様で困った時だけ相談できるのはいいですよね。

井澤 その場合も最初の要件定義が大事になってきます。Shopifyの機能実装は大きくふたつありまして、テーマでやるかアプリを入れるかなんです。これを最初の設計でミスってしまうとごちゃごちゃなサイトになってしまいます。「今、BASEでできていて外せない」「Shopifyでこれができたらいい」という、2種類の要件定義シートのようなものをつくっていただきたいとお願いしました。Shopifyの構造はWordPressに似ている部分もあるため、WordPressが触れるエンジニアさんがいれば問題ないと判断しました。

それからミーティングなのですが、これは毎週決まった曜日の決まった時間に行うことにしました。問題があったらミーティングをしようとなると、ミーティングまでの期間がもったいないんですよね。毎週行うことで半ば強制的にスムーズに進むことになります。ミーティングまでの期間はチャットでのご相談もしていただいています。

森野 これは私の知り合いのコンサルの人も同じことを仰っていまして、なにかしらのプロジェクトを立ち上げるときは強制的に頻繁にミーティングしないといけないと。ミーティングがあるとそれまでにやっておかないといけないことが出てきますし、顔を合わせることで状況の共有もできるんですよね。

井澤 Shopifyの外の部分がどうなっているかの確認もしました。会計ソフト、在庫管理システム、送り状の発行などです。Shopifyがうまくできてもこのあたりが連携できていないと出荷ができないですから。

佐藤 実はこのあたりも引っかかっていました。スプレッドシートで管理している在庫も何かしらのシステムを入れたほうがいいのか、送り状も今までと同じやりかたで発行できるのかといったことですね。実務を考えるとShopifyよりもこっちが気になります。

森野 そんなこんなで「必須の項目」と「できればいいなの項目」がこうなったんですね。たくさんありすぎたので細かいものは省略しています。

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この記事の著者

森野 誠之(モリノ セイジ)

運営堂代表。Web制作の営業など数社を経て2006年に独立後、名古屋を中心に地方のWeb運用を支援する業務に取り組む。現在はGoogleアナリティクスなどのアクセス解析を活用したサイト・広告改善支援を中心にWeb制作会社と提携し、分析から制作まで一貫してのサービスも開始。豊富な社会・業務経験と、独立系コンサ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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