「アシックス」や「Mecca」など、コンテキスト型コマースの最先端事例を紹介
続いては、グローバルにおける「コンテキスト型コマース」の最先端事例が紹介された。
ひとつ目として、日本のスポーツメーカー「アシックス」では、海外売上比率が7割を占めるグローバル展開に、セールスフォースが活用されているという。
まずECサイトには、「Matterport(マターポート)」のエンジンを用いた「バーチャルストア」が設けられており、店舗に行かずともウインドウショッピングを楽しみながら商品を選び、商品ページに遷移してワンストップで購入もできる。さらに商品説明ページなどでポップアップによる接客が行われているのも特徴だ。
デモンストレーションでは、足型を計測してシューズサイズをリコメンドする「MOBILE FOOT ID」という機能、アンケートに答えながら自分のランニングスタイルに合わせて靴が選べる「シューファインダー」機能などが紹介された。また、メーカーサイトで逐一会員登録する手間を省くという意味で、Amazon Payなどとの連携もコンテキスト型コマースのひとつと言える。
続く2社目は、オーストラリアのコスメ小売業「Mecca(メッカ)」で、リッチコンテンツECが紹介された。ECはもちろん、動画やテキスト、映像などによる豊富なコンテンツに加え、ライブコマースによるメイクアップレッスン、メイクアップアーティストによる商品提案も行っている。見ている人のコメントも見られるようになっており、動画からカートまでシームレスに接続されている。さらにリアルなメイクアップスクールも充実しており、そのレッスン予約もサイトからできるようになっている。
國村氏は「買い物はオマケのようであり、リッチなコンテンツはもはや“コスメポータルサイト”」と評し、「コンテンツはデジタルだけでなく、リアルスクールの予約まで1箇所ですべてトランザクションが可能。いわばモノもコトもECと共有できるようになっている」と解説した。