アドビは、リアルタイムのインサイトを活用してパーソナライゼーションを実現する次世代の統合オムニチャネル ジャーニーオーケストレーションツール「Adobe Journey Optimizer」を国内で提供開始することを発表した。
同ソリューションは、次世代CDP(Customer Data Platform)Adobe Experience Platformと、メール配信やプッシュ通知などのコンテンツ設計から配信管理を行う顧客エンゲージメント機能を統合。これにより企業は、個々のキャンペーンを管理するだけでなく、オンラインの顧客行動をリアルタイムに反映することで、顧客プロファイルとオーディエンスセグメントを一元管理し、大量配信から1to1のコミュニケーションまで適切なカスタマージャーニーの統合管理を単一のアプリケーションで実現することが可能になる。
同ツールは、AIと機械学習が最適なコミュニケーションのタイミングを予測し、顧客プロファイルのコンテキストを補完することで、顧客のリアルタイムなインサイトを活用して、定期配信(バッチ)から1 to 1の顧客体験(トリガー)、一時的な大量配信(ブラスト)までパーソナライズされた顧客体験を単一のアプリケーションで実現する。
同ツールの主な特徴は次のとおり。
単一アプリケーションでインバウンドの情報とメールなどのアウトバウンドのエンゲージメントを統合
マーケターや顧客体験担当チームが、カスタマイズされたリアルタイムのインタラクションと、オーディエンスに特化してスケジュール配信するメッセージを作成、最適化する作業空間をひとつのアプリケーションで提供。ドラッグ&ドロップ方式のインターフェイスと、作業のコンテキストに応じて切り替わる直感的なユーザーエクスペリエンスにより、マーケターはオーディエンスをセグメント化し、メッセージをデザイン、パーソナライズして、最初から最後まで一貫して簡単にカスタマージャーニーを編成することができる。
最新の顧客の状態をシングルビューで提供 顧客の行動を予測することでパーソナライズされたエクスペリエンスを実現
Adobe Experience Platform上にネイティブで構築された同ツールは、複数のタッチポイントにおける行動データ、取引データ、オペレーションデータなど、さまざまなデータを、常時更新される単一の顧客プロファイルに統合。これにより、企業は消費者をリアルタイムで把握することができ、次に取るべき最適な行動を予測するためのインサイトもリアルタイムで取得できるようになる。同ツールは、任意のイベントに動的に反応するカスタマージャーニーを設計できるため、企業は、顧客のリアルタイムな行動(シグナル)に反応したり、それらのインタラクションを幅広いオーディエンスベースのエンゲージメントにつなげることができる。
AI/機械学習によりオーダーメイドの顧客体験を自動化
同ツールでは、AIや機械学習ベースのインテリジェンスが不可欠な要素となっている。企業は、インテリジェンス、学習、予測的インサイトを適用して、顧客1人ひとりに最適な結果をもたらすために、どのチャネルで、いつ、どのようなコミュニケーションを発信するかを決定するプロセスを自動化することが可能。一元化されたディシジョニング(メッセージの振り分け)エンジンが、顧客データを分析し、対象者、表示頻度、表示回数の上限などの広範なルールと機械学習ベースのランキング機能を組み合わせて適用し、それぞれの顧客に適したオファーを適切なポイントで選択する。また、担当者は、顧客に送信するメッセージをデザインする際のドラッグ&ドロップ操作だけで、パーソナライズされたインテリジェントなオファーを組み込むことができる。
豊富なコンテンツソースをまとめ、チャネルに直接接続
同ツールに搭載されているデジタルアセット管理機能「Adobe Experience Manager Assets Essentials」により、マーケティング側で承認されたアセットをクラウド経由で利用できるため、より迅速なアプローチでコンテンツを作成できるように。Adobe Experience Manager Assets Essentialsは、同社のデジタルアセット管理(DAM)プラットフォームのライトエディションで、マーケティングチームとクリエイティブチームのコラボレーションを強化し、初期のコンセプトから本番環境の顧客体験の提供まで、デジタルアセットの保存、発見、配布を可能にする。
同ツールを構成するクラウドネイティブなサービスは、期間限定セールやスポーツイベント、世界的なニュースといったピーク時であっても、クラウド規模で迅速にコミュニケーションを提供。さらに、直感的に使える目標設定、レポート作成、ダッシュボード機能により、マーケターは、ビジネスを最適化するにあたって主要な指標を確認して報告することができるとのこと。