Eストアーは、提供するSaaS型ECサイト構築システム「ショップサーブ」にて、「クレジットカード本人認証サービス(3Dセキュア 2.0)」を2021年5月に提供開始する。
日本クレジット協会の発表によると、2019年のクレジットカード不正利用の被害金額は256億円。カード所有者を保護する目的から、不正利用などによりカード所有者が利用代金の支払いに同意しない場合、カード会社がその代金の売り上げを取り消すチャージバックが発生する。ECサイトでこの不正利用によるチャージバックが発生した場合、発送した商品は戻らず、代金回収もできないという、EC事業者にとって深刻な被害となるケースが発生している。
同社ECシステムにおいても、2020年には1件当たり最高250万円のチャージバックが発生。店舗カテゴリ別には1位 ファッション・アクセサリー、2位 生活・インテリア・家電、3位 美容・健康となった。
これを受け同社は2021年5月、不正利用によるチャージバック被害を回避することを目的に、ショップサーブに「3Dセキュア 2.0」を開始することに。これは、購入者のIPアドレスや利用ブラウザ、行動パターンと購入情報を照らし合わせ、不正利用のリスクを判定。リスクが高いと判断された取引のみ、毎回パスワードが変化する「ワンタイムパスワード認証」やスマートフォンに搭載された「生体認証」を要求する。認証された注文は不正利用によるチャージバックが発生した場合でも、カード会社が負担するため、EC事業者は不正利用によるチャージバックを回避することができる。
また多くの場合、リスク判定のみでフリクションレスに購入完了できるため、かご落ちリスクを最小化することができるとのこと。
同サービスのショップサーブへのシステム搭載は2021年5月時点に完了し、順次、クレジットカード会社の対応状況に応じ、提供範囲を拡大していく考え。