顧客エンゲージメントソリューションを提供するチーターデジタルは、ディノス・セシールが運営する総合通販ショップ「ディノス」での顧客ロイヤルティ構造の分析を行い、同社の既存顧客のロイヤルティ醸成にむけたマーケティング支援をしたことを発表した。
両社は、同ECにおける“既存顧客のロイヤルティ醸成”を目的とし、顧客のロイヤルティを高めるパターンやルールを2020年春より分析。同プロジェクトでは、ディノス会員のアンケート回答結果をもとに、5つの会員ステージ(①ダイヤモンド、②プラチナ、③ゴールド、④シルバー、⑤スタート)ごとのブランドロイヤルティ(会員が抱くディノス独自のブランド価値)を経済・行動・心理の3つの側面で分析を行った。ステージが高い会員層に有意に判定されるブランドロイヤルティの特徴を明らかにし、どのような要素がロイヤルティを高める引き金(ロイヤルティ ドライバー)として働くかを発見することができたという。今後は上位ステージ層が抱くブランドロイヤルティがそのほかの会員ステージでも生まれるよう、心理面のロイヤルティドライバーを用いた施策を行っていくとのこと。
同プロジェクトの実施概要葉、次のとおり。
1. Cheetah Experiencesで顧客ロイヤルティに関するウェブアンケートを実施
- 実施対象:過去1年以内に1回以上の購入履歴があるディノス会員
- 実施方法:①メールでアンケートフォームのリンクを送付、②購入商品の発送時にアンケートフォームのQRコードを同梱
- 調査内容:購入したことのある商品ジャンルやディノスのカタログ利用、商品・サービスに対する満足度などのゼロパーティデータをアンケート形式で取得
2. 回答結果を会員データと紐づけ、ロイヤルティ傾向を分析
- アンケート回答結果を会員のデモグラフィックデータ、行動データ(購入履歴など)と結合
- 結合結果に基づき、会員ステージ別のロイヤルティ傾向をクロス集計と重回帰分析により把握
3. 分析結果をもとに会員ステージ上位層のロイヤルティを可視化
- 会員ステージが上位になるほど、下記のロイヤルティが顕著化
経済ロイヤルティ
ディノスの主力カテゴリであるファション商品のみならず、複数のカテゴリから商品を購入
行動ロイヤルティ
商品の検討や購入をするチャネルとして、郵送カタログだけでなく、ウェブサイトを頻繁に活用
心理ロイヤルティ
ディノスに「特別で価値がある」、「誠実」といった心理的ブランド価値を感じている傾向
4. 今後の実施施策を検討
上位ステージ層の経済ロイヤルティ・行動ロイヤルティ・心理ロイヤルティがそのほかの会員層でも生まれるよう、特徴的な心理面のロイヤルティドライバーを今後実施する施策のクリエイティブやメッセージに折り込み、会員全体のロイヤルティを醸成していく。