2019年10月から政府による「キャッシュレス・ポイント還元事業」が実施され、日本国内においても消費者のキャッシュレス決済の利用意欲が高まっている。SBペイメントサービスは、キャッシュレス決済の利用状況について、消費者に対して3回にわたりアンケート調査を実施。調査結果の一部を抜粋して発表した。
「キャッシュレス・ポイント還元事業」開始以降、QRコード決済の認知率は上昇
QRコード決済のうち、知っているサービスをたずねたところ、2020年7月の調査では1位が「PayPay」で81.9%の方が認知していた。2位が「楽天ペイ(アプリ決済)」で67.7%、3位が「LINE Pay」で63.7%という結果に。2019年10月の政府による「キャッシュレス・ポイント還元事業」開始以降、QRコード決済の認知率は上昇を続けており、「キャッシュレス・ポイント還元事業」前後では「au Pay」がもっとも伸び率が高く、23.4%の上昇となった。
「PayPay」「楽天ペイ(アプリ決済)」「LINE Pay」など7種類の決済で利用率が上昇
QRコード決済を知っている人にQRコード決済の利用状況をたずねたところ、アプリをインストールしたことのないQRコード決済の割合は、2020年7月の調査では「PayPay」が38.8%でもっとも少なく、また、20回以上支払いに利用したQRコード決済の割合も「PayPay」が26.4%でもっとも高いことがわかった。
2019年10月からの推移で見ると、「PayPay」「楽天ペイ(アプリ決済)」「LINE Pay」「d払い」「メルペイ」「Amazon Pay」「au Pay」のQRコード決済で、1回以上支払いに利用したことがある人の割合が上昇しており、QRコード決済の普及が進んでいることがわかる。
次に、2020年7月10日~7月16日に実施した第3回目の調査結果を抜粋する。
QRコード決済を利用したことがある人に利用する理由をたずねたところ、「ポイントが貯まる・使えるから」(74.3%)という声がもっとも多く挙げられた。次いで「キャンペーンの特典が受けられるから」(38.3%)、「使い方が分かりやすいから」(37.3%)、「使えるお店が多いから」(33.6%)という声が挙がりました。QRコード決済を利用する場所をたずねると、「コンビニ」(79.1%)、「ドラッグストア」(50.4%)、「スーパー」(44.5%)の順に割合が高く、食品や日用品などの少額決済でQRコード決済がよく使われていることがうかがえる。
QRコード決済を利用したことがある人に、利用中のQRコード決済をオンラインでの買い物にも利用したいかたずねると、72.4%の割合が利用したい意向をみせた。
QRコード決済を知っている人に、2019年10月~2020年6月に実施された政府による「キャッシュレス・ポイント還元事業」についてたずねたところ、「キャッシュレス・ポイント還元事業」の実施については、90.4%が知っていたと回答し、そのなかで85.3%が「キャッシュレス・ポイント還元事業」が終了したあとも、キャッシュレスでの支払いを継続していると回答した。
キャッシュレスでの支払いを継続している理由としては、「ポイントが貯まる・使えるから」(72.4%)、「支払いがスピーディーだから」(70.2%)、「現金を下ろすのが面倒だから」(30.4%)などが主な理由として挙げられた。
QRコード決済を知っている人に、2020年9月から実施予定の政府による「マイナポイント事業」について質問したところ、77.6%の方が「マイナポイント事業」の実施を認知しており、そのなかで利用したいという人が49.8%と約半数を占めた。
「マイナポイント事業」を利用したい人に、どのキャッシュレス決済をマイナポイントに登録したいか聞いたところ、「クレジットカード決済」(41.3%)がもっとも高く、次いで「QRコード決済」(27.4%)と続いた。
調査概要
- 調査名:キャッシュレス決済の利用状況に関する調査
- 調査方法:株式会社ジャストシステム「Fastask(ファストアスク)」を用いたインターネットリサーチ
- 調査地域:全国
-
調査期間:
【第1回】2019年10月3日~10月7日
【第2回】2020年2月7日~2月9日
【第3回】2020年7月10日~7月16日 -
調査対象:
【第1回】20~80代の男女2,199人
【第2回】20~80代の男女2,200人
【第3回】20~80代の男女2,057人 - 調査元:SBペイメントサービス株式会社