経済産業省は、「平成30年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」を実施し、日本の電子商取引市場の実態及び日米中3か国間の越境電子商取引の市場動向について調査し取りまとめた。
本調査結果の概要は、下記のとおり。
国内電子商取引市場規模(BtoCおよびBtoB)
平成30年の日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は、18.0兆円(前年16.5兆円、前年比8.96%増)に拡大。また、平成30年の日本国内のBtoB-EC(企業間電子商取引)市場規模は344.2兆円(前年318.2兆円、前年比8.1%増)に拡大した。
EC化率は、BtoC-ECで6.22%(前年比0.43ポイント増)、BtoB-ECで30.2%(前年比0.8ポイント増)と増加傾向にあり、商取引の電子化が引き続き進展していると分析している。
BtoC-EC市場規模を分野別にみると、 対前年伸び率は物販系分野が8.12%(前年度:7.45%)、サービス系分野が11.59%(前年度:11.3%)に。
国内電子商取引市場規模(CtoC)
CtoC-ECの類型のひとつであるフリマアプリの市場規模は6,392億円(前年4,835億円)で、前年比32.2%増に。
日本・米国・中国の3か国間における越境電子商取引の市場規模
平成30年の日本・米国・中国の3か国間における越境ECの市場規模は、いずれの国の間でも増加した。とくに、中国消費者による日本事業者からの越境EC購入額は1兆5,345億円(前年比18.2%増)、米国事業者からの越境EC購入額は1兆7,278億円(前年比18.5%増)であり、中国消費者による越境EC購入額の拡大が目立っている。
本調査は、電子商取引市場動向や利用者実態を調査したものであり、平成10年度から毎年実施し、今回で21回目となる。日本国内のBtoC-EC、BtoB-EC、CtoC-ECの市場規模に加え、越境ECの消費者向け市場動向(日本、米国及び中国相互間)について、調査を実施している。
なお、本調査におけるEC化率とは、全ての商取引金額(商取引市場規模)に対する、電子商取引市場規模の割合を指します。EC化率の算出対象は、BtoC-ECにおいては物販系分野とし、BtoB-ECにおいては業種分類上「その他」以外とされた業種としている。